ユーロ圏 1月の消費者物価指数 上昇率3か月連続で前月下回る

ドイツやフランスなどユーロ圏の先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて8.5%の上昇となり、伸び率は3か月連続で縮小しました。インフレを抑えるため利上げを続けるヨーロッパ中央銀行が、2日の金融政策を決める会合で、どのような判断を示すか注目されます。

EU=ヨーロッパ連合の1日の発表によりますと、ことしクロアチアが加わり20か国となったユーロ圏の先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて8.5%の上昇となりました。

伸び率は前の月の9.2%を下回り、3か月連続で縮小しました。

主な要因は、エネルギー価格の上昇率が鈍化しているためで、上げ幅は前の年の同じ月と比べて17.2%と、去年は一時、40%を超えていた水準から大幅に縮小しています。

国別では
▽イタリアが10.9%と12%余りだった前の月の上昇率を下回ったほか
▽フランスは7.0%、スペインは5.8%と前の月からの拡大がともに小幅にとどまりました。

ヨーロッパは、この冬、記録的な暖冬となり、天然ガスの価格もこのところ下落していることから、インフレのピークは過ぎたという見方も出ています。

ただ、物価の上昇率はヨーロッパ中央銀行が目標とする2%を大きく上回る水準が続いており、2日に予定される金融政策を決める会合でどのような判断が示されるか注目されます。