31日午後1時20分ごろ、JR東京駅のホームで撮影された動画には、ホームにいた女性の係員が走り出した列車に取り付けられた車いす用のスロープ板を足で抑えつける様子が映っています。
スロープはそのまま外れ、直後に係員がホームの内側に移動させましたが、この間も列車は走り続けています。
動画を撮影した男性は、NHKの取材に対し、「スロープ板が付いた状態で発車のベルが鳴ってとびらも閉まったので、驚きました。車内清掃の方が外して事なきを得ましたが、危なかったと思いました」と話していました。

東北新幹線 車いす用スロープ板つけ発車するトラブル JR東京駅
1月31日午後、JR東京駅で東北新幹線が乗降口に車いす用のスロープ板をつけた状態でおよそ10メートル走行するトラブルがあり、JR東日本は「不適切だった」として詳しい状況を調べています。
JR東日本によりますと、1月31日午後1時20分ごろ、JR東京駅で東京発・新函館北斗行きの東北新幹線「はやぶさ25号」が乗降口に車いす用のスロープ板をつけたまま発車しました。
およそ10メートル走行したあと、ホームにいた清掃担当の女性係員がとっさに足でスロープ板を押さえて外しましたが、列車はそのまま走行を続けたということです。
ホームにいた乗客や女性係員にけがはありませんでした。
JR東日本から委託を受けた会社の担当者がスロープ板を設置して介助したあと、乗降口の混雑などで取り外しを終えられないでいたところ、ドアが閉まり走り出してしまったということで、当時、車掌や複数の係員が安全確認を行っていましたが、スロープ板の存在に気付かなかったとしています。
JR東日本は「列車を緊急停止させるべき事案で、不適切な対応だった」として、当時の状況を詳しく調べています。