高速道路開通60年 老朽化工事に約5兆円必要 NEXCO3社試算

「NEXCO」が管理する高速道路は最初の開通からことしで60年となり、老朽化による補強や修繕などが課題です。「NEXCO」の3社は新たに必要になる工事費用はおよそ1兆円と試算し、費用は合わせておよそ5兆円に上るという見通しを明らかにしました。

NEXCO東日本、中日本、西日本の3社は31日、都内で会見で開き、高速道路の更新計画を明らかにしました。

それによりますと、3社が管理する高速道路は合わせておよそ1万キロありますが、道路の劣化状況などを調べた結果、新たにおよそ500キロで老朽化による補強や修繕などの工事が必要になるとしています。

これらの区間で必要となる工事の費用はおよそ1兆円に上ると試算しています。

「NEXCO」の3社では、これまでに高速道路の老朽化工事に伴う費用はおよそ4兆円が必要だと公表していて、今回の試算を合わせると費用はおよそ5兆円に上る見通しです。

「NEXCO」が管理する高速道路で最初に開通したのは60年前、1963年の名神高速道路の尼崎インターチェンジと栗東インターチェンジの区間で、開通から40年以上経過した区間は全体のおよそ3分の1に上るとしています。

「NEXCO東日本」の八木茂樹管理事業本部長は「高速道路の安全・安心を守るために国と調整し、財源の確保をお願いしていきたい」と述べました。