フィリピン司法相“来週月曜日までに引き渡したいが状況次第”

国内で相次いでいる一連の広域強盗事件をめぐり、日本側が入管施設に収容されている日本人4人の身柄の引き渡しを要請したことを受けて、フィリピンのレムリア司法相は「来週の月曜日までに引き渡しをしたいが、状況次第だ」と述べ、日本側は4人同時の引き渡しを求めているとして今後、両国の間で詰めの協議を進める考えを示しました。

一連の広域強盗事件に関連して、日本の警察当局は、別の特殊詐欺事件などに関わったとして渡邉優樹容疑者や、今村磨人容疑者ら4人の逮捕状を取り、30日、フィリピン側に対し入管施設に収容されている4人の身柄を引き渡すよう正式に要請しました。

これについてフィリピンのレムリア司法相は31日、会見を開き、「うまくいけば4人のうち2人については今週末までに引き渡すことができる」としたうえで、「うち1人は条件が満たされればきょうかあすまでに引き渡すことができる」と述べて、日本側に引き渡すための準備を近く整えたいという方針を示しました。

また残りの2人について、フィリピン国内の別の事件の裁判手続きが続いているとして「裁判の内容を精査しながらどれだけ早く対応できるか検討している」と述べました。

レムリア司法相はその後、記者団に対し、2月1日の引き渡しについては「それはないと思う」と述べました。

また「来週の月曜日までに引き渡しをしたいが、状況次第だ」と述べ、日本側は4人同時の引き渡しを求めているとして今後、両国の間で詰めの協議を進める考えを示しました。

さらにレムリア司法相は「残念なことに収容施設内で犯罪組織が運営されていたようだ」と認めたうえで「収容施設内で4人全員の携帯電話を没収した。うち1人は6台の携帯電話を所持していた。日本の警察にも提供する」と、日本側の捜査に全面的に協力する姿勢も示しました。