有効求人倍率 去年1年間の平均で1.28倍 4年ぶりに前年上回る

去年1年間の平均の有効求人倍率は1.28倍となり、コロナ禍からの経済活動の回復を背景に、4年ぶりに前の年を上回りました。

厚生労働省によりますと、去年、企業からハローワークに出された求人数は、月の平均で247万4041件と、前の年から12.7%増えた一方、仕事を求める人は、月の平均で193万5780人と、0.7%減りました。

仕事を求めている人1人に対して何人の求人があるかを示す、去年の平均の有効求人倍率は1.28倍となり、前の年を0.15ポイント上回りました。

有効求人倍率が前の年を上回るのは4年ぶりです。

特に宿泊業、飲食サービス業や製造業で求人が大きく伸びたことが影響しました。

厚生労働省は「去年はコロナの行動制限が緩和に向かい、経済活動の回復が進んだことで、企業の間で求人を増やす動きが見られた。ただ、感染拡大前の水準には戻っておらず、今後は円安や物価高、エネルギー価格の高騰などの影響を注視する必要がある」としています。

一方、あわせて発表された去年12月の有効求人倍率は1.35倍で、前の月から横ばいでした。

都道府県別の有効求人倍率を就業地別でみると、最も高かったのは福井県で1.94倍、次いで島根県が1.82倍で、最も低かったのは沖縄県と神奈川県の1.08倍でした。