世界最大規模の商品取引所を傘下に置くアメリカのCMEグループは、金利の先物取引の動きを基にFRBの利上げの確率を予想したデータを公表しています。それによりますと、1月31日から開かれる会合では日本時間の29日正午時点で0.25%の利上げ確率が98.4%、0.5%の利上げ確率が1.6%となっています。
市場の大方の予想どおりFRBが0.25%の利上げを決めれば、政策金利は4.5%から4.75%の幅となります。そしてFRBが今回の会合で0.25%の利上げを決めた場合、その次、3月21日から22日にかけて開かれる予定の会合では、0.25%の利上げ確率が84.2%、据え置きの確率が15.5%という予想となっています。
さらに、3月の会合で0.25%の利上げを決めた場合、5月に予定されている会合で金利を据え置く確率は56.9%となっています。

FRB 31日から金融政策会合 利上げ幅を縮小の見方強まる
アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会は31日から2日間、金融政策を決める会合を開きます。インフレが落ち着く傾向であることなどから、市場ではFRBが利上げ幅を0.25%に縮小するとの見方が強まっています。
アメリカは去年、記録的なインフレに見舞われましたが、消費者物価指数の上昇率は先月まで6か月連続で前の月を下回り、およそ1年ぶりに6%台となりました。
こうした中、FRBは、今月31日と2月1日の2日間、金融政策を決める会合を開きます。去年は11月の会合まで4回連続で0.75%という異例の大幅な利上げを決めたあと、12月の会合では0.5%と、利上げ幅の縮小に踏み切りました。インフレが落ち着く傾向にあることなどから、市場では今回、FRBが利上げ幅を0.25%に縮小するとの見方が強まっています。
一方で、雇用情勢は堅調で、インフレを引き起こす要因である賃金の上昇がまだ続いていることを懸念材料と指摘する見方もあります。
FRBのパウエル議長は、政策金利をどこまで引き上げるのかその到達点と、どれぐらいの期間その金利を維持するのかが重要だと繰り返し説明しており、会合後の記者会見での発言内容が注目されます。