奈良 若草山の伝統行事「山焼き」3年ぶりに通常の方法で開催
古都・奈良の冬の伝統行事、若草山の「山焼き」が28日夜、3年ぶりに通常の方法で行われました。
奈良市にある若草山の山焼きは、山頂にある古墳の霊を鎮めるために始まったという説など、さまざまな由来が伝えられる冬の伝統行事です。
新型コロナの感染拡大を防ぐためおととしは、ふもとへの入場を規制したほか、去年は、事前申し込み制にするなどして実施されましたが、28日夜は、3年ぶりに通常の方法で行われました。
はじめに、ふもとにある神社に火が届けられ、神職が山焼きの無事を祈りました。
そして、およそ600発の花火が打ち上げられたあと、ほら貝とラッパの合図で、地元の消防団員が山の斜面の枯れ草に一斉に火を放っていきました。
直前に雪が降っていたこともあり、全体の1割ほどしか燃えませんでしたが、訪れた大勢の人たちは、炎が夜空を照らす幻想的な光景をカメラに収めるなどして楽しんでいました。
子どもと訪れた奈良市の30代の男性は「初めて見ました。火を間近に見て子どもも楽しんでいました」と話していました。
兵庫県から訪れた中学1年の女子生徒は「花火がとてもきれいで楽しかった。病気やけがなどのない1年にしたいです」と話していました。