IOC ロシア・ベラルーシの国際大会復帰検討 ウクライナは非難

IOC=国際オリンピック委員会は25日、ロシアとベラルーシの選手について、国を代表しない中立の立場とすることや、ウクライナへの軍事侵攻を積極的に支持するなど平和に反する行動をとっていないことなどを条件に国際大会への復帰を検討することを明らかにしました。

これについてウクライナのゼレンスキー大統領は27日、公開した動画で「がっかりするしかない。このような戦争が起きているときに中立はありえない。ロシアの選手が掲げる中立の旗が血にまみれたものとなるのは明らかだ」と述べ、たとえロシア代表ではなく中立という立場であっても復帰は容認できずロシアをスポーツ界から排除すべきだと訴えました。

また、ロシアの攻撃によりウクライナの何百人もの選手の命が奪われたとして「ロシアが侵攻とテロをやめるべきだ。そのあとでロシアの参加について話せるようになる」と述べた上で「バッハ会長が中立など実在しないことを目の当たりにできるようバフムトに呼びたい」としてIOCの方針を非難しました。

ゼレンスキー大統領は28日もSNSに「オリンピックの原則と戦争は根本的に対極にあるものだ」と投稿し、批判を続けています。

また、クレバ外相も26日、ツイッターへの投稿で「ウクライナの選手がパスポートを理由にロシアに殺されている間に、IOCは『パスポートを理由に参加が妨げられてはならない』などと主張してロシアの戦争犯罪を無視している」と述べIOCを非難しました。