関東地方の拘置施設で、記者の接見取材に応じたのは強盗などの罪に問われている20代の被告です。
会社員でしたが去年、神奈川県内の住宅に押し入り、現金を奪ったとして他の実行メンバーとともに逮捕・起訴されました。

闇バイト応募の強盗被告が証言「後悔しかない」
全国各地で相次いでいる強盗事件では、SNSの「闇バイト」でメンバーが集められた疑いがあることが分かっています。
去年、今回の事件と同じように「闇バイト」に応募し、神奈川県内で強盗事件を起こしたとして起訴されている被告がNHKの取材に応じました。「闇バイト」で強盗に関わるまでのいきさつを明らかにし「後悔しかない」と語りました。
接見取材に応じた20代の被告
応募のいきさつ
生活する金に困り、SNSやインターネットで報酬の高い仕事を探すなか、目にとまったのが「闇バイト」の募集でした。
被告は「ネットやSNSで『高収入』の募集をたくさん検索した。そのうちの一つに応募した」といいます。
被告は「ネットやSNSで『高収入』の募集をたくさん検索した。そのうちの一つに応募した」といいます。
指示はアプリで
被告が応募すると、「指示役」とみられる人物とやりとりが始まったといいます。
そのなかで、この人物からはやりとりには一定時間経過するとメッセージが消えるアプリを使うよう指示されます。
そのなかで、この人物からはやりとりには一定時間経過するとメッセージが消えるアプリを使うよう指示されます。
本人証明書の提出も
続いてこの人物が要求してきたのが証明書の提出でした。
求めに応じた被告は、運転免許証の写真を送ったといいます。
求めに応じた被告は、運転免許証の写真を送ったといいます。
『やるしかない』
免許証を送ったあと被告は仕事の内容が「強盗」であることを知らされたといいます。
このときのことについて被告は「強盗だと知ったのは免許証を送ったあとだった。強盗の話を聞いたのに、やらなければ組織にいたい目に遭わされるのではないかと思った。やるしかないなと思ってしまった」と証言しました。
このときのことについて被告は「強盗だと知ったのは免許証を送ったあとだった。強盗の話を聞いたのに、やらなければ組織にいたい目に遭わされるのではないかと思った。やるしかないなと思ってしまった」と証言しました。
他の実行役と合流
その後も、アプリでやりとりを続けていた被告に送られてきたのは知らない人物の連絡先でした。
連絡を取り合って一緒に実行するよう指示されたといいます。実行の当日、被告は車を用意してこの人物と連絡を取り合って合流しました。
この人物からは「家に人がいる場合は拘束する」と言われたということです。
被告は「合流した人物は現場でも指示役と電話でやりとりしていた。これまでに『何件かやったことがある』と言っていた」と証言しました。
連絡を取り合って一緒に実行するよう指示されたといいます。実行の当日、被告は車を用意してこの人物と連絡を取り合って合流しました。
この人物からは「家に人がいる場合は拘束する」と言われたということです。
被告は「合流した人物は現場でも指示役と電話でやりとりしていた。これまでに『何件かやったことがある』と言っていた」と証言しました。
住宅がねらわれた理由は「わからない」
合流後、「指示役」から家の住所が伝えられたといいます。
被告はこの住宅がねらわれた理由について「なぜそこが選ばれたのかはわからない。『行け』と指示されただけ」としています。
被告はこの住宅がねらわれた理由について「なぜそこが選ばれたのかはわからない。『行け』と指示されただけ」としています。
女性を縛り現金を奪って逃走
そして被告らは現場の住宅に侵入し、粘着テープで女性の手足を縛って現金を奪って逃走。
当時のことについて被告は「現場の住宅に向かう途中、ずっと『家に人がいなければいいのに』と思っていた。汗がぶわーっと出てきた。『警察がこないか』『近所の人に気づかれないか』と思っていた」と振り返りました。
当時のことについて被告は「現場の住宅に向かう途中、ずっと『家に人がいなければいいのに』と思っていた。汗がぶわーっと出てきた。『警察がこないか』『近所の人に気づかれないか』と思っていた」と振り返りました。
『後悔しかない』
被告は報酬を受け取り、現場から離れましたがその後、警察に逮捕・起訴されました。
被告は事件を起こしたことについて「警察がいつか来ると思いながら過ごしていた。後悔しかしていない。被害者を生んでしまったことに後悔しかない」と述べました。
被告は事件を起こしたことについて「警察がいつか来ると思いながら過ごしていた。後悔しかしていない。被害者を生んでしまったことに後悔しかない」と述べました。