
国際体操連盟 ロシアとベラルーシ選手を国際大会へ復帰の方針
IOC=国際オリンピック委員会が、ロシアとベラルーシの選手の国際大会への復帰を検討すると明らかにしたことを受けて、国際体操連盟の渡辺守成会長は、「課題はあるが、復帰の道筋を考えたい」と述べ両国の選手を国際大会に復帰させる考えを明らかにしました。
ウクライナへの軍事侵攻で国際大会から除外されているロシアとベラルーシの選手に対しIOCが25日に中立の立場とすることなどの条件付きで、復帰を検討すると発表したことを受けて、国際体操連盟の渡辺会長がNHKの電話取材に応じました。
この中で渡辺会長は「課題はたくさんあるがIOCの判断を尊重し両国の選手が復帰できる道筋を考えたい。スポーツが政治から独立したものであり選手たちが差別なく扱われる権利を守ることは我々の責任だ」と述べ両国の選手を国際大会に復帰させる考えを明らかにしました。
国際体操連盟はオリンピックの種目としては体操と新体操、トランポリンを統括する国際競技団体で、ロシアはROC=ロシアオリンピック委員会として出場したおととしの東京オリンピックの体操団体で男女ともに金メダルを獲得したほか新体操の団体でも銀メダルを獲得した強豪です。一方、ベラルーシもトランポリン男子で金メダルを獲得しています。
IOC委員も務める渡辺会長は、今回の国際体操連盟の方針は両国の選手のパリオリンピック出場に直接つながるものではないとしたうえで「ヨーロッパなどから強い反発が起こったり、競技によっても対応が分かれたりすることが予想される」と述べ、調整は難航するという見通しを示しました。