
国の特別史跡 二子山古墳2か所に穴 埋葬品盗もうと掘削か 埼玉
国の特別史跡に指定されている埼玉県行田市の古墳で、2か所に穴が掘られているのが見つかりました。県教育局は何者かが埋葬品を盗もうと穴を掘った可能性があるとみて、文化財保護法違反の疑いで警察に被害届を提出することにしています。
穴が掘られていたのは、国の特別史跡に指定されている「埼玉古墳群」のうち、6世紀前半に造られ、この地域を治めていた支配者層の墓とみられている「二子山古墳」です。
県教育局によりますと、26日に古墳群を管理する博物館の学芸員が、現状を確認するため古墳に入ったところ、頂上付近の2か所で、何者かが掘ったとみられる穴を見つけたということです。
穴は、
▽縦1.2メートル、横60センチ、深さ1.9メートルの長方形と、
▽直径90センチ、深さ2.5メートルの円形で、
掘られた場所付近の地下には、石室があるとみられているということです。
古墳の周囲には柵が設けられて立ち入り禁止となっていて、県教育局は、何者かが埋葬品を盗もうと穴を掘った可能性があるとみて、文化財保護法違反の疑いで警察に被害届を提出するとともに、復旧の方法などについて、文化庁と協議することにしています。
県教育局は「非常に残念で許されない行為だ。今後、古墳を定期的に巡回できる態勢をつくりたい」とコメントしています。