
芸能分野フリーランスの人の団体 産業医と契約 相談体制強化へ
フリーランスの人たちの健康や安全の確保に向けて、映画や舞台の現場で働くフリーランスの人たちの団体は、新たに産業医と契約し、相談体制を強化することになりました。
フリーランスは、多様な働き方の1つとして注目が集まる一方で、契約先の企業などには健康面や安全面の対策などは原則義務づけられておらず、産業医にかかる仕組みも整備されていません。
こうした中、俳優や音楽家などで作る「日本芸能従事者協会」は、新たに産業医と契約し、来月から相談体制を強化することになりました。
団体によりますと、芸能分野で働くフリーランスは、徹夜の業務などの割合が高いほか、働く時間が不規則で長くなる傾向があり、ハラスメントを受けるなどして心身に不安を抱く人も多いということです。
産業医にはオンラインなどで相談し、働き方や職場の健康対策に関してアドバイスを受けられるということです。
「日本芸能従事者協会」の森崎めぐみ代表理事は、「労働者であれば職場に産業医がいることが当たり前になりつつあります。常に医師の目が入ることで、フリーランスとして働く人の健康の向上につなげたい」と話していました。
フリーランスの人たちの健康や安全の確保に向けては、国も検討会を設置して議論を進めています。