WBCキューバ代表 ソフトバンクのモイネロなど選ばれる

3月に行われるWBC=ワールド・ベースボール・クラシックに出場するキューバ代表のメンバー30人が発表され、ソフトバンクのモイネロ投手など日本のプロ野球でプレーする選手が多く選ばれました。

キューバ野球連盟は25日、WBCに出場する代表メンバー30人を発表し、
▽ソフトバンクで4年連続で防御率1点台をマークしているモイネロ投手や、
▽昨シーズン、セ・リーグのセーブ王に輝いた中日のライデル・マルティネス投手、▽同じく中日で最優秀中継ぎのタイトルを獲得したロドリゲス投手と、
日本のプロ野球で活躍する強力なリリーフ陣が顔をそろえました。

野手でも、
▽日本ハムのアリエル・マルティネス選手や、
▽昨シーズンまでソフトバンクに所属した強打者のデスパイネ選手、グラシアル選手といった日本のファンにもなじみ深い選手が入っています。

また今大会は、キューバから亡命して大リーグでプレーしている選手も初めて参加が認められ、
▽通算ホームラン82本のホワイトソックスのモンカダ選手や、
▽同じくホワイトソックスで昨シーズン、ホームラン12本のロバート選手などが入りました。

キューバ代表は1次ラウンドのグループAで台湾、イタリア、オランダ、それにパナマと対戦する予定で、グループBに入る日本とは早ければ準々決勝で対戦する可能性があります。

キューバ代表は、オリンピックでは金メダル3回の「野球大国」として知られていますが、WBCでは日本が優勝した2006年の第1回大会の準優勝が最高で、その後の3大会はいずれも2次ラウンドで敗退しています。

今大会に向けては今月15日から首都ハバナで代表候補選手を集めた合宿を行っていて、巻き返しへいち早く調整を進めています。

大リーグの選手はリーグの規定により合宿に参加していませんが、国内リーグやメキシコリーグ、日本のプロ野球のチームに所属している選手たちが参加していて、23日にNHKの取材に応じました。

WBCは4回目の出場となるデスパイネ選手は「かつてのチームメイトと対戦するのは不思議な感じだが、WBCでのプレーをとても楽しみにしている。大谷、ダルビッシュ、近藤、甲斐と、みないい選手ばかりなので注目選手は選ぶのが難しい」と笑顔を見せていました。

また、中日のライデル・マルティネス投手は「大リーグから参加する選手の中にもかつてのチームメイトがいて、まるで家族の再会のようだ。すばらしいチームワークを作り上げたい」と話していました。

今回が初出場となる日本ハムのアリエル・マルティネス選手は「キューバ代表になることは子どもの頃からの夢だったので、とても楽しみだし勝ちたいと思っている。日本の選手を知っているので、日本代表と試合ができたらすばらしいことだと思う」と話していました。

キューバ代表は来月2日に日本に向けて出発し、中日や巨人、ソフトバンクと強化試合を行う予定です。