新名神高速 多数の車が立往生 26日未明までに解消の見込み

三重県から滋賀県に向かう新名神高速道路の下り線の一部の区間で続いている多数の車の立往生について、中日本高速道路は26日未明までには解消できる見込みだと発表しました。現地では車の列が動き始めていて、中日本高速道路では立往生の解消後、26日朝には通行止めを解除できる見通しだとしています。

新名神高速道路では24日からの大雪の影響で下り線の三重県菰野町の菰野インターチェンジと滋賀県甲賀市の甲賀土山インターチェンジの間で多くの車が動けなくなる立往生が複数か所で断続的に起きました。

中日本高速道路では本線の除雪を進め、復旧作業を急いでいます。

これを受けて中日本高速道路は今後の見通しを発表し、立往生は26日未明までには解消できるという見込みを示しました。

立往生が起きていた場所では車が徐々に動いていて、三重県四日市市で取材しているNHKのカメラの映像でも午後10時15分過ぎに止まっていた車が滋賀県方面に向かって動き始めたのを確認出来ました。

新名神高速道路では大雪を受けて25日午前3時50分から立往生が起きた区間を含む三重県と滋賀県の間の一部の区間が通行止めになっていますが、中日本高速道路では立往生が解消された後、除雪車による除雪作業などを進め、26日朝には通行止めを解除出来る見通しだとしています。

中日本高速道路 “車が徐々に動き始めた”

中日本高速道路によりますと、多くの車が動けなくなっていた新名神高速道路の下り線の三重県菰野町の菰野インターチェンジと滋賀県の甲賀土山インターチェンジの間で車が徐々に動き始めたという連絡が午後10時半ごろに現場から入ったということです。

女性1人を救急搬送

滋賀県の甲賀広域行政組合消防本部によりますと、25日午前9時半ごろ、甲賀市内の新名神高速道路の下り線で、車に乗っていた20代の女性から「体調が悪い」という119番通報がありました。

女性は、三重県から滋賀県にかけての新名神高速道路で起きた立往生のため、長時間、車に乗っていたとみられるということです。

女性は近くの病院に搬送され、軽症だということです。

周辺地域は24日昼から断続的に雪

新名神高速道路の三重県の菰野インターチェンジと滋賀県の甲賀土山インターチェンジの区間は、三重県の北部に位置し、山のすそ野に沿って走っています。

津地方気象台によりますと、この周辺の地域では日本海側から雪雲が流れ込んで24日昼から断続的に雪が降り、菰野町潤田では午前11時の時点で28センチ、午後3時の時点で39センチの積雪を観測したということです。

三重県北部の広い地域では午前7時半すぎに大雪警報が出され、現場周辺の四日市市、鈴鹿市、菰野町、それにいなべ市には午後3時半の時点で引き続き警報が出されています。

三重県北部では雪のピークはすぎたものの、雪は25日の夜遅くまで降る見通しだということです。

三重県北中部で26日午後6時までの24時間に降る雪の量は多いところで20センチと予想されています。

中日本高速 “通行止めから長時間たっても車が道路上に残る”

今回の立往生について、中日本高速道路では、通常は通行止めを行った時点で、高速道路上を走行している「滞留車」に対して最寄りの出口で降りるよう呼びかけていますが、今回は通行止めから長時間がたってもこうした車が道路上に残ってしまっている状態だと説明しています。

長時間にわたって車が動けなくなっている詳しい理由はわからないということですが、積雪が増したことで走行しにくい状況が続いていることが影響しているのではないかとみています。

また、下り線の進行方向である関西方面で長距離の渋滞が発生していることも影響した可能性があるとしています。

中日本高速道路では現地に管理用の車両を到着させ、飲料水や軽食、携帯トイレなどの物資を配っているということです。

立往生の車の男性「飲み物などのストックなく不安」

新名神高速道路の三重県亀山市付近で立往生しているという30代の男性が、25日午前10時ごろ撮影した画像です。

雪が降る中、トラックや乗用車が動けなくなっている様子が写っています。

電話で話を聞いたところ、男性は友人と3人で東京から京都に向かっていましたが、午前2時ごろから車が進まなくなったということで「名古屋のあたりから雪になり、今いるあたりに来たら風も強くて吹雪のような感じで視界も悪く、ストップしてしまった」と話しています。

現場の状況については「反対車線は動いているように見えるが、自分のいる車線は、見える範囲ではトラックなど立往生している車の列がずっと先まで続いている」と説明します。

また、救急車がサイレンを鳴らして通るのを見たということで「体調がすぐれない人が出ているのではないかと思う。救急車は路肩を通り抜けていったが、路肩にも結構雪が積もっているのでギリギリ通れたという感じだった」と話しました。

そのうえで「雪がどんどん積もっているが、飲み物や食べ物をストックしてきていないので、不安に感じている。ガソリンも満タンにはしてきたが、いつまでかかるか分からないので心配している。立往生が早く解消されて目的地に向かいたい」と話していました。

トラック パーキングエリアで10時間以上動けず

三重県四日市市の新名神高速道路の鈴鹿パーキングエリアで10時間以上動けないままになっている、20代のトラック運転手の女性が、NHKの電話インタビューに応じました。

千葉から兵庫まで荷物を運ぶ予定だったという女性は、25日午前1時に新名神高速道路の鈴鹿パーキングエリアに到着し、それから10時間以上、雪のため動けなくなっているということです。

午後2時半ごろに撮影した動画では、ひざの高さほどまで雪が積もる中、パーキングエリアが多くのトラックでいっぱいになっている様子が確認できます。

女性によりますと、パーキングエリアの駐車エリア以外の場所にも止まっているトラックがあるということです。

また、本線で立往生しているトラックなどのドライバーが車を置いてパーキングエリアまで歩いてきている様子も見られたということです。
女性が撮影した写真では、パーキングエリア内のコンビニエンスストアのパンやおにぎり、それに弁当などが品薄になっているのが確認できます。

トラック運転手の女性は「復旧の見通しが立たない中で寒さをしのぐためにエンジンをつけているので、ガソリンがなくならないか不安です。早く動けるようになってほしいです。パーキングエリアに入ることができたドライバーはまだいいですが、本線上で待機しているドライバーたちに支援物資が届いているか心配です」と話していました。

“立往生解消のめどなど 情報は全くない”

運送を終えて静岡市から京都府八幡市へ戻る途中だったトラック運転手の男性は、新名神高速道路の三重県の鈴鹿パーキングエリアからおよそ1キロ進んだ地点で立往生に巻き込まれたといいます。

周辺では25日午前2時すぎから10時間以上、全く車が動いていないということです。

午前2時ごろは、雪は道路にうっすらと積もる程度だったということですが、男性が午後2時ごろに前方を撮影した写真では、何台ものトラックが止まっていて、タイヤの下半分が埋まるほど雪が積もっていました。

男性は「寒いですが、エンジンをつけたり切ったりして燃料を節約しています。トイレが一番困っていて、なるべくトイレにいかないよう飲食は最低限にしています。近くのパーキングエリアを目指して高速道路を歩いている人もいます」と話していました。

立往生が解消するめどなどの情報は全くないということで、男性は、前方にいるドライバーがツイッターで発信する情報を確認しているということです。

男性は「ここまでの立往生になるとは思っていなかったです。道路を管理する会社に問い合わせをしましたが、状況を把握しておらず情報が全くない状態です。1分でも早く動き出してほしいです」と話していました。

サービスエリアで「12時間ぶりにトイレや食事に」

新名神高速道路の通行止めの区間にある滋賀県甲賀市の土山サービスエリアでは、トラックの運転手などが通行止めの解除を待っていました。

静岡から三重県伊賀市に戻るというトレーラーの50代の男性運転手によりますと、25日午前1時ごろ、土山サービスエリアの手前で車の流れが止まり、およそ12時間にわたって動けなくなったということです。

その後、25日午後1時すぎになって車が少しずつ動き始め、休憩するために土山サービスエリアに入りました。

この男性は「高速道路で立往生する可能性も考えていたので、食料などは多めに用意していましたが、燃料がなくならないか本当に不安でした。12時間ぶりにトイレや食事に行くことができて、安心しました」と話していました。

また、友人とスキーに行って兵庫県西宮市に帰る途中だという20代の男性は、24日午後11時ごろから土山サービスエリアにとどまっているということで、「高速道路が動かない状態だったので、ずっとここにいます。とても寒いですが、スキーウェアを着て体を暖めながらなんとか過ごしています。早く帰りたいです」と話していました。

半日立往生“トイレにいきたくなるので飲食は我慢”

新名神高速道路の滋賀県甲賀市付近で半日、立往生したという30代の男性が、25日午前8時ごろに撮影した画像です。

道路に雪が積もる中、救急車や消防車が立往生している車列の横を通っていく様子が写っています。

男性は、大阪府内に荷物を配送するため新名神高速道路の下り線を利用したということですが、24日午後11時30分ごろから滋賀県甲賀市の甲南インターチェンジ付近で立往生し、25日午前11時半ごろまで12時間ほど、車が進まなくなったということです。

停車した車内から撮影した時の様子について、男性は「寒さや車から出られないストレスで、体調不良の人や急病人が出たのかと思い、救急車が通行しやすいように車を少し動かしました」と振り返りました。

男性は「レトルト食品や缶詰、飲み物は車内に積んでいましたが、トイレにいきたくなると困るので、動き出すまで口にせず我慢していました。車列がいつ動き出すかわからないので、寝ようにも寝られませんでした。荷物を運んでいるので、無事に届けられるか心配です。早く無事に荷物を届けて、お風呂に入りたいです」と話していました。

車から降りて歩きパーキングエリアに向かう人も

立往生が起きている新名神高速道路の三重県四日市市水沢町付近では、動かなくなった車両から降りて鈴鹿パーキングエリアの方面に歩いて向かうとみられる複数のドライバーたちが確認できます。

中日本高速道路は、こうした状況を把握しているとした上で、「お客さまの体調を最優先に、必要であれば休憩やトイレのためにパーキングエリアなどに向かってもらうことは問題ない。これから暗くなるので足元に十分注意した上で移動していただき、滞留が解消した場合のために長時間自分の車から離れることは避けてほしい」と呼びかけています。

中日本高速社長「お客様や地域の皆様にご迷惑とご不便」

中日本高速道路の小室俊二社長は25日、名古屋市の本社で記者会見し、多数の車が動けなくなっている新名神高速道路の状況について「下り線の渋滞が延伸するのを防ぐことと、除雪を行うために通行止めを行った。お客様や地域の皆様には大変ご迷惑とご不便をおかけしました」と述べました。

そのうえで小室社長は「通行止め区間の一刻も早い解除に向けて、関係機関と連携を図りながら、除雪作業などを鋭意進めている」と述べました。

また、小室社長は高速道路の利用者に向けて、冬用タイヤの装着やタイヤチェーンの携行、そして雪道での確実なチェーンの装着などを呼びかけました。

三重県 中日本高速道路から要請あれば支援提供

三重県は新名神高速道路で立往生が長時間に及んでいることから、中日本高速道路と連絡を取るなど情報収集にあたっています。現段階では物資の提供や職員の派遣予定はないものの、中日本高速道路から支援の要請があれば必要な支援を提供したいとしています。

競走馬11頭を運ぶ車も立往生

JRA=日本中央競馬会によりますと、競走馬11頭を運んでいる3台の車が新名神高速道路の下り線、三重県の菰野インターチェンジと鈴鹿パーキングエリアの間で立往生しているということです。

車は福岡県の小倉競馬場で走る予定の競走馬を茨城県から運んでいる途中だったということで、現時点でドライバーや馬に問題が生じているという報告は受けてないということです。

また競走馬のえさや水については遠距離輸送に必要な量を運ぶことになっていますが、残りがどれくらいあるか具体的な量はわからないということです。

JRAは一般的に馬は寒さに強い生き物だとしたうえで「今回の立往生によるレースへの影響については答えられませんが、交通事情などで競馬場への到着が大幅に遅れる場合は、獣医師の診断を受けた上で出走の可否を判断します」としています。