拉致被害者 地村保志さん 首相に”より踏み込んだ対応”を要請

北朝鮮に拉致され21年前に帰国した地村保志さんは24日、岸田総理大臣に対し、すべての拉致被害者の早期帰国の実現に向け、より踏み込んだ対応をとるよう求めました。

地村保志さんは24日夕方、地元の福井県小浜市の松崎市長らと総理大臣官邸を訪れ、岸田総理大臣と面会しました。

この中で地村さんらは、日朝首脳会談を早期に実現し、すべての被害者の早期帰国を図るよう求める要望書と、福井県内で集めたおよそ5900筆の署名を手渡しました。

そのうえで「被害者自身の高齢化が進み、今救出しないと帰国がかなわなくなる。拉致問題の解決に向け、もう一歩前進して交渉してほしい」と述べ、より踏み込んだ対応をとるよう求めました。

これに対し岸田総理大臣は、今月の欧米歴訪で会談したすべての国の首脳との間で拉致問題の解決に向けた連携を確認したことなどを説明したうえで、「拉致問題は時間的制限のある重要な人権問題だ。条件を付けずにキム・ジョンウン(金正恩)総書記と向き合う決意であり、あらゆるチャンスをものにすべく努力していく」と決意を伝えました。

地村さん「1人でも多くの生存者を取り戻すことが大事」

地村さんは、面会のあと記者団に対し「拉致問題が一向に進展しないことを心痛く感じていて、今は少しでも救出のためにお役に立てないかと署名活動などを行っている」と述べました。

そのうえで「拉致問題がまた置き去りにされていくことを懸念しているが、岸田総理大臣は日朝首脳会談を行うと言っているし、拉致問題解決に向けて懸命に取り組むという回答をいただいたので、日朝首脳会談を実現して1人でも多くの生存者を取り戻すことが大事だと思う」と話していました。