財政健全性示す基礎的財政収支 高成長でも2025年度赤字幅拡大

内閣府は財政の健全性を示す指標の1つ、「基礎的財政収支」の最新の試算をまとめました。高めの経済成長を前提にしたケースでも政府が黒字化の目標とする2025年度に1兆5000億円程度の赤字を見込み、防衛費の増額もあって、目標達成の道のりはこれまでよりも厳しさを増しています。

内閣府は24日の経済財政諮問会議で、政策に充てる経費を国債などに頼らず税収などでどれだけ賄えるかを示す「基礎的財政収支」の最新の試算を示しました。

最近の経済成長の実績を踏まえ、物価の変動を除いた実質、名目ともに年間0%台半ば程度の成長率が続くと想定したケースでは、政府が黒字化を目指している2025年度は5兆1000億円程度の赤字を見込んでいます。

一方、実質で年間2%程度と高めの経済成長を前提とした場合でも、2025年度には1兆5000億円程度の赤字と、これまでの試算より赤字の幅が1兆円程度拡大し、黒字化は翌年度=2026年度にずれ込むと見込んでいます。

政府は防衛力強化のため新年度から5年間で43兆円程度の防衛費を確保する方針で、これまでより歳出が大幅に増えると見込まれることが収支の試算に影響しました。

ただ、内閣府は歳出効率化の努力を続ければ、目標とする2025年度中の黒字化も可能だとしています。

財政健全化の目標達成に向けては経済を着実に成長軌道に乗せていくとともに、防衛費や社会保障費といった中長期的な歳出拡大が見込まれる中、継続的な歳出改革や必要な財源確保に向けてどう取り組んでいくかが問われることとなります。

岸田首相「経済再生と財政健全化 両立に努める」

岸田総理大臣は「不確実性が高まる中で、基礎的財政収支を2025年度に黒字化することを実現するのは容易ではないが、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信認が失われることのないよう、経済再生と財政健全化の両立に努めていく」と述べました。