東電 旧経営陣の強制起訴裁判 検察官役の指定弁護士が上告

福島第一原発事故をめぐり、東京電力の旧経営陣3人が業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴された裁判で、1審に続いて無罪を言い渡した2審の判決を不服として、検察官役の指定弁護士が24日、最高裁判所に上告しました。

東京電力の会長だった勝俣恒久被告(82)と、副社長だった武黒一郎被告(76)、武藤栄被告(72)の3人は、福島県の入院患者など44人を原発事故からの避難の過程で死亡させたなどとして、検察審査会の議決によって、業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴されました。

1審は3人に無罪を言い渡し、2審の東京高等裁判所も今月18日の判決で、「巨大津波の襲来を予測することはできず、事故を回避するために原発の運転を停止するほどの義務があったとはいえない」と判断して、1審に続いて3人全員を無罪としました。
この判決を不服として、検察官役の指定弁護士が24日、最高裁判所に上告したということです。

高裁判決後の記者会見で指定弁護士側は「科学的に解明できていない未知の地震・津波に対しては対策を講じる必要がないというのに等しい判決だ」と批判していました。

原発事故から12年近くを経て、裁判の舞台は最高裁判所に移ることになります。
東京電力は「多くの皆さまにご迷惑とご心配をおかけしていることについて、 改めて心からおわび申し上げます。上告についてのコメントは差し控えます」としています。