脱炭素の企業連携 独禁法違反の指針まとめへ 公正取引委員会

脱炭素社会の実現に向けて、複数の企業が共同で技術開発を行う取り組みが増えていますが、その一方で自由な競争を妨げるおそれがある事例も出てくるのではないかと懸念されています。
このため公正取引委員会は、どういう事例が独占禁止法に違反するかを示した指針をまとめることになりました。

温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするため、複数の企業で共同研究を行ったり、原材料を調達したりする動きがエネルギーや鉄鋼などの業界を中心に盛んになっています。

こうした取り組みが進む一方で、公正取引委員会では、今後、自由な競争を妨げるおそれがある事例も出てくるのではないかと懸念していて、どういう事例が独占禁止法に違反するかを示した指針をまとめることになりました。

今月示された指針案では、多くの場合、新たな技術や優れた商品を生み出す効果があるとする一方、競争が制限されれば価格の上昇や品質の低下が生じるなどの懸念があるとしています。

そのうえで独占禁止法に違反するおそれがある事例として、いったん共同で研究を始めたら、自社で独自の技術開発はできないように取り決めることや、開発コストを効率的に回収するために製品の値上げを共同で決めることなどが該当するとしています。

公正取引委員会は、経済界などからの意見も聞いたうえでこの指針を正式にまとめ、企業側に注意を促すことにしています。