鈴木財務相 財政演説 “新年度予算案 速やかな成立へ協力を”

鈴木財務大臣は、衆参両院の本会議で財政演説を行い、新年度=令和5年度の予算案の速やかな成立に協力を求めました。

演説の中で鈴木財務大臣は、日本経済の現状について「緩やかな持ち直しが続く一方で、世界的なエネルギー・食料価格高騰や欧米各国の金融引き締めなどによる景気後退懸念など、日本経済を取り巻く環境には厳しさが増している」と指摘しました。

そして、足元の物価高を克服し日本経済を民需主導で持続可能な成長経路に乗せていくため、今年度の補正予算と新年度予算案を着実に実行する必要があると述べました。

また、鈴木大臣は「日本の財政は新型コロナへの対応や累次の補正予算の編成などにより過去に例を見ないほど厳しさを増している。財政は国の信頼の礎であり、平素から財政余力を確保しておくことが不可欠だ」と述べ、財政健全化の重要性を強調しました。

そのうえで、新年度予算案では防衛費を増額する一方、社会保障費の伸びを高齢化による増加分におさめるなど歳出改革の取り組みは継続していると述べました。

最後に鈴木大臣は「戦後日本が直面し、積み残してきた多くの難しい問題の解決を図っていくとともに、日本経済を立て直し、財政健全化に向けて取り組むことで豊かな日本社会を次の世代にしっかり引き継がなければならない」と述べ、新年度予算案の速やかな成立に協力を求めました。