春闘 きょう事実上スタート 物価上昇で賃上げの動き広がるか

記録的な物価の上昇が続き、賃上げが課題となる中、ことしの春闘は「経団連」と「連合」のトップによる会談が23日に行われ、事実上スタートします。賃上げの動きが広がるのかや、賃上げ率をどこまで引き上げることができるのかが焦点です。

ことしの春闘は、「経団連」の十倉会長と「連合」の芳野会長が23日午前会談し事実上、スタートします。

「連合」は「物価高で生活は苦しく実質賃金が持続的に上がる経済に変えていくべきだ」として、基本給を引き上げる「ベースアップ」相当分と定期昇給分とを合わせて5%程度という、平成7年以来の水準となる賃上げを求めています。

これに対して「経団連」は「『物価動向』を特に重視し企業の社会的な責務として賃上げへの積極的な対応を呼びかける」として、「ベースアップ」を幅広い企業に対して前向きに検討するよう求めています。

ただ、「連合」が求める5%程度の水準については、理解できるとしながらも「慎重な検討が望まれる」としています。

ことしの春闘に向けて岸田総理大臣は、力強い経済成長の基盤を作るために、経済界に対して物価の上昇率を超える賃上げ実現への協力を呼びかけています。

記録的な物価の上昇が続き、賃上げが課題となる中、社員の生活支援のために「ベースアップ」の実施を決める企業が相次ぐなど、賃上げに向けた機運は例年以上に高まっています。

ただ、「ベースアップ」は将来的にもコストの増加が続くとして、「一時金」や「インフレ手当」などで対応する企業もあります。

さらに働く人の7割を占める中小企業からは、エネルギー価格などが上がっても価格への転嫁が難しいとして、賃上げは厳しいという声も出ています。

先月の消費者物価指数の上昇率は41年ぶりの高い水準となるなど、春闘をめぐる状況は去年までとは大きく変わりました。

ことしの春闘では、賃上げの動きが広がるのかや、賃上げ率をどこまで引き上げることができるのか、そして賃金を持続的に引き上げるための転換点とできるのかが焦点となります。