今シーズンのワールドカップで2勝目を挙げた小林陵侑選手は、「すごくうれしかった。1回目は内容も安定してよかったので、すごく自信につながったし、2回目も自分のいいジャンプができればと意識していた」と振り返りました。
そして、今後のワールドカップや来月開幕する世界選手権に向けて、「今シーズン前半は苦しんだし考えたので、今は楽しむ時間かなと思っている。世界選手権は毎回、微妙な結果で終わってるので、ことしこそはリベンジしたい。今後も1勝を目指して頑張りたい」と意気込みを話しました。

スキージャンプW杯 小林陵侑が今季2勝目 3戦連続表彰台 札幌
スキージャンプ男子の今シーズンのワールドカップ国内最終戦が札幌市で行われ、エースの小林陵侑選手が1回目の2位から2回目に逆転し、今シーズン2勝目、ワールドカップ通算29勝目を挙げました。
新型コロナの影響で、国内で開催されていなかったスキージャンプ男子のワールドカップは、3年ぶりとなる大会が札幌市にある大倉山ジャンプ競技場のヒルサイズ137メートルのラージヒルで行われました。
札幌での初戦となった20日に今シーズン初優勝を挙げたエースの小林選手は、21日も3位に入るなど調子を上げていて、22日は今シーズンのワールドカップ国内最終戦となる個人の第16戦に臨みました。
小林選手は、1回目にジャンプに有利な向かい風をとらえて、これ以上飛ぶと危険とされるヒルサイズを超える141メートルを飛んで、トップと6.2ポイント差の2位につけました。
2回目も143メートルとさらに飛距離を伸ばして着地も完ぺきに決め、大ジャンプを2本そろえた小林選手が合計ポイント280.9として、逆転で今シーズン2勝目を挙げました。
小林選手は、これで札幌で行われた3戦連続で表彰台に上がり、自身が持つワールドカップの日本男子の最多勝利数を通算29勝に伸ばしました。
このほかの日本勢は、二階堂蓮選手は自己最高の14位、小林選手の兄の潤志郎選手は29位で、中村直幹選手、佐藤慧一選手、佐藤幸椰選手は上位30人による2回目に進めませんでした。
小林陵侑「すごく自信につながった」

今季苦戦続いていた小林陵侑 復調の要因は?

オリンピックの金メダリストとして臨んだ今シーズン、小林陵侑選手は、ワールドカップの前半戦で最高順位は7位、上位30人による2回目に進めない大会もあるなど、苦戦が続いていました。
その要因の1つが、スキー板やスーツの計測方法などのルール改正でした。
今シーズンは、先端をカーブにするなど、スキー板の形状の変更やスーツの計測をより正確に行って公平性を保とうと、レーザー測定器を導入するなどのルールの変更があり、小林選手を含む日本選手たちは、その対応に苦しんでいました。
女子日本代表の横川朝治ヘッドコーチは、「計測方法が変わったことで、腰回りの浮力の感じ方が変わった。各国は試合の中でいろいろなスーツを試しているが、日本はバージョンアップが遅れている」と指摘していました。
ヨーロッパを拠点にワールドカップを転戦する他の強豪国の選手と比べ、シーズン中に帰国できない日本選手たちは、さまざまなスーツを試合のたびに試すことが難しいという背景があります。
3年ぶりに国内で開催されたワールドカップの初戦、小林選手は大幅にカッティングの変わった新たなスーツで大会に臨みました。
この大会で今シーズン初優勝を果たすと、翌日は3位、そして最終日では今シーズン2勝目を挙げるなど、3戦連続で表彰台に上がり、調子を完全に取り戻しました。
その要因の1つが、スキー板やスーツの計測方法などのルール改正でした。
今シーズンは、先端をカーブにするなど、スキー板の形状の変更やスーツの計測をより正確に行って公平性を保とうと、レーザー測定器を導入するなどのルールの変更があり、小林選手を含む日本選手たちは、その対応に苦しんでいました。
女子日本代表の横川朝治ヘッドコーチは、「計測方法が変わったことで、腰回りの浮力の感じ方が変わった。各国は試合の中でいろいろなスーツを試しているが、日本はバージョンアップが遅れている」と指摘していました。
ヨーロッパを拠点にワールドカップを転戦する他の強豪国の選手と比べ、シーズン中に帰国できない日本選手たちは、さまざまなスーツを試合のたびに試すことが難しいという背景があります。
3年ぶりに国内で開催されたワールドカップの初戦、小林選手は大幅にカッティングの変わった新たなスーツで大会に臨みました。
この大会で今シーズン初優勝を果たすと、翌日は3位、そして最終日では今シーズン2勝目を挙げるなど、3戦連続で表彰台に上がり、調子を完全に取り戻しました。

小林選手は、「スーツもだいぶ他の国に近づいてきたし揚力も感じる。今まで道具が厳しかったので頑張らざるをえなかったが、すごく余裕が出てきた」と手応えを話していました。
さらに、今月6日の大会のあと、早めにヨーロッパ遠征を切り上げて帰国し、ワールドカップの3試合が行われた大倉山ジャンプ競技場で2週間ほど練習を行ったことも、復調の要因のひとつだということで、小林選手は、「早めに帰ってきて準備できたことがよかった。体も道具も技術もかみ合ってきた」と話していました。
「すごく自信になった」という大きな手応えをつかんだ札幌での3戦を経て、日本のエースはここから今シーズンの巻き返しを図ります。
さらに、今月6日の大会のあと、早めにヨーロッパ遠征を切り上げて帰国し、ワールドカップの3試合が行われた大倉山ジャンプ競技場で2週間ほど練習を行ったことも、復調の要因のひとつだということで、小林選手は、「早めに帰ってきて準備できたことがよかった。体も道具も技術もかみ合ってきた」と話していました。
「すごく自信になった」という大きな手応えをつかんだ札幌での3戦を経て、日本のエースはここから今シーズンの巻き返しを図ります。