ゼレンスキー大統領 ドイツ製戦車供与の重要性を強調

ウクライナへの軍事支援について欧米各国が話し合う会合で、ドイツは焦点となっていたドイツ製戦車の供与についての判断を先延ばしにしました。これに対しウクライナのゼレンスキー大統領は「戦車に関する決断を下す以外の選択肢がないことは日々、明らかになっている」と述べ、改めて戦車の供与の重要性を強調しました。

ドイツ西部にあるアメリカ軍の基地では20日、アメリカなどおよそ50か国の代表が参加してウクライナへの軍事支援について話し合う会合が開かれました。
焦点となっていたウクライナが供与を求めているドイツ製戦車の「レオパルト2」について、ドイツのピストリウス国防相は「いつ判断をするか、どのような判断になるか、きょうは言えない」と述べ、判断を先延ばしにしたことを明らかにしました。

これに対しウクライナのゼレンスキー大統領は20日、公開した動画で「戦車に関する決断を下す以外の選択肢がないことは日々、明らかになっている」と述べ、改めて戦車の供与の重要性を強調しました。
一方、会合のあとに会見したアメリカ軍の制服組トップ、ミリー統合参謀本部議長は「ロシアが占拠したウクライナの地域には多くのロシア軍が残っている。ことし中にウクライナからロシア軍を軍事的に完全に追い出すことは非常に困難だ」と指摘しました。

そしてロシア、ウクライナ双方に多くの犠牲者が出ていると指摘し「遅かれ早かれ、どこかの時点で事態を収束させるため交渉を行う必要がある」と述べて、最終的に外交を通じた解決が必要になるという認識を示しました。