北日本 日本海側中心に猛吹雪か 来週火曜日から広範囲で大雪か

低気圧の影響で、21日の朝にかけて北日本の日本海側を中心に猛吹雪となるおそれがあり、交通への影響や暴風などに警戒が必要です。
来週火曜日からは、この冬一番の非常に強い寒気が流れ込んで、北日本から西日本の広い範囲で大雪となるおそれがあり、早めに備えを進めるようにしてください。

気象庁によりますと、前線を伴った低気圧が発達しながら北海道付近を東に進んでいて、北日本の日本海側を中心に雪や風が強まっています。

北海道今金町では、午後8時までの3時間に13センチの雪が降りました。

また、午後7時ごろには
▽山形県小国町で37.6メートル
▽秋田市で30.5メートルの
最大瞬間風速を観測しました。

低気圧は、このあと北日本を通過する見込みで、北海道や東北の日本海側を中心に21日の朝にかけて雪を伴って非常に強い風が吹き、猛吹雪となるおそれがあります。

21日にかけての最大風速は
▽北海道と東北で25メートル
▽北陸と新潟県で20メートルと予想され
最大瞬間風速は
▽北海道と東北、新潟県で35メートル
▽北陸で30メートルに達する見込みです。

波が高い状態も続き
▽東北で7メートル
▽北海道と新潟県で6メートルと
大しけとなる見込みです。

気象庁は、猛吹雪や吹きだまりによる交通への影響や暴風、それに高波に警戒するよう呼びかけています。

一方、来週の24日火曜日から26日木曜日ごろにかけては、冬型の気圧配置が強まり、日本の上空にこの冬一番の非常に強い寒気が流れ込む見込みです。

北日本から西日本の日本海側を中心に大雪や荒れた天気となり、九州や四国、東海など太平洋側の広い範囲でも、警報級の大雪や暴風雪となる可能性があります。

気温もかなり下がって、東日本や西日本の各地で最低気温が氷点下になる見込みで、各地で大雪や路面の凍結による交通への影響が出るほか、水道管の凍結などのおそれもあります。

最新の気象情報に注意し、早めに備えを進めるようにしてください。

24日夜 非常に強い寒気が九州 四国 近畿まで

気象庁によりますと、今月上旬から中旬にかけてロシア付近では上空を流れる偏西風が南に大きく蛇行して非常に強い寒気が流れ込み、マイナス60度以下の気温を記録した地点も出ました。

来週は日本付近で偏西風が南に蛇行するため、大陸からこうした非常に強い寒気が流れ込むとみられます。

24日火曜日の夜には上空1500メートル付近で、マイナス12度以下の非常に強い寒気が九州や四国、近畿まで広く覆うと予想されています。

2016年1月には九州南部の上空に今回予想されるのと同じようなマイナス12度の寒気が流れ込んで九州でも大雪となり、鹿児島県の奄美市では115年ぶりに雪が観測されました。

このときは各地で転倒や事故が相次ぎ、総務省消防庁のまとめでは、全国で6人が死亡したほか、260人以上がけがをしました。

気象庁は、現時点では詳細な雪の見通しは分からないとしたうえで、日本海側のほか、九州や四国、東海など太平洋側の広い範囲でも警報級の大雪や暴風雪となる可能性があるとしています。

また、25日の最低気温が
▽高知市と広島市でマイナス5度
▽東京の都心でマイナス4度
▽名古屋市と宮崎市でマイナス3度など
各地で気温もかなり低くなると予想されるとして、水道管の凍結などにも注意するよう呼びかけています。

「水道管の凍結」を防ぐには…

気温が低いときに発生しやすくなるのが「水道管の凍結」です。

水道管の凍結による断水は過去に相次いでいて、2018年の1月から2月にかけては、関東や北陸、中国地方など10の県で、およそ3万6000戸が断水しました。

また、今回の予想と似たような非常に強い寒気が流れ込んで、西日本の各地で記録的な大雪や低温となった2016年1月には、九州や四国、中国地方、近畿などの21の府県で50万4000戸余りが断水しました。

厚生労働省によりますと、ふだん気温がそれほど低くならない地域では、最低気温がマイナス4度以下になると水道管が凍結しやすくなります。

特に、屋外に出ていて、北向きで日陰になりやすい場所や、風が当たりやすい場所にある水道管は凍結しやすいということです。

凍結を防ぐためには
▽外気がふれる部分を保温材やタオルで覆ったり
▽少量の水を流したままにしたりするなどの対策が有効で
▽寒冷地では「水抜き栓」を使い事前に水を抜いておくことも大切です。

もし凍結した場合は、その部分を溶かすため、タオルなどを巻いてゆっくりとぬるま湯をかけるようにしてください。

熱湯をかけると、水道管が破裂するおそれがあります。

また万が一、断水した場合に備えて飲料水を備蓄したり、浴槽に水をためておいたりすると安心です。

厚生労働省は「全国的に低温が予想されているため、各家庭で早めの備えを進めてほしい」と話しています。

政府 大雪に備え「情報連絡室」を設置

21日にかけて北日本の日本海側を中心に猛吹雪となり、来週も太平洋側を含む広い範囲で大雪となるおそれがあることから、政府は20日午後3時、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集と警戒にあたっています。

一部の空の便に影響

雪や強風の影響で北海道などで一部の空の便に影響が出ています。

日本航空は、20日午後4時現在、新千歳空港や青森空港、新潟空港などを発着する46便が欠航したり、欠航が決まったりしています。

全日空は、20日午後5時現在、釧路空港や庄内空港などを発着する19便が欠航しているということです。

航空会社は、雪の降り方によっては、さらに欠航が増える可能性があるとして、ホームページなどで最新の情報を確認するよう呼びかけています。

北海道 鉄道への影響

JR北海道は、低気圧の影響で輸送障害が見込まれるとして、札幌と新千歳空港を結ぶ、20日夜の「快速エアポート」4本を含む、合わせて51本の運休を発表しました。

21日も雪の影響で「快速エアポート」22本を含む合わせて73本を運休するとしています。

道内で20日運休となったのは、快速と普通列車あわせて51本で、このうち「快速エアポート」は
▽札幌発が午後8時18分と午後9時
▽新千歳空港発が午後9時7分と午後9時55分の
合わせて4本が運休します。

21日運休するのは、快速と普通列車合わせて73本で、このうち
▽函館・千歳線で「快速エアポート」22本を含む36本
▽函館線と▽学園都市線でそれぞれ17本
▽花咲線で3本となっています。

JRは、今後の天候次第でさらに運休や遅れが出るおそれがあるとして、ホームページなどで最新の情報を確認するよう呼びかけています。