アメリカの有力紙、ワシントン・ポストは19日、アメリカ政府当局者や関係者の話として、CIA=中央情報局のバーンズ長官が先週、極秘にウクライナを訪れ、ゼレンスキー大統領と会談したと報じました。
会談でバーンズ長官は、野党・共和党がアメリカ議会下院の主導権を握り、世論調査でウクライナ支援への支持の低下が見られる中、今後支援が難しくなる可能性があることを認めたとしています。
これに対し、ゼレンスキー大統領は、バイデン政権のウクライナに対する支持は依然として強固だとの印象を持った一方、今後、アメリカ議会がウクライナ支援のために数十億ドル規模の予算を認めることについては、あまり確信がないと受け止めたということです。
一方、CNNテレビは、アメリカ政府当局者などの話として、バーンズ長官がこの春のロシア軍の計画について、ゼレンスキー大統領に対し、アメリカ側の見方を伝えたとしています。

ゼレンスキー大統領 ドイツの主力戦車供与に強い期待感示す
ウクライナへの軍事支援をめぐり、ドイツが戦車の供与を決めるかどうかが焦点となる中、ウクライナのゼレンスキー大統領は「ドイツのリーダーシップの強さは変わらないと信じている」と述べ、戦車の供与に強い期待感を示しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、新たに公開した動画で「今のわが国とパートナーの重要な仕事は、テロ国家のロシアがウクライナでなにも達成できないという感情を日々高めていくことだ」と述べました。
そのうえで、ロシアとの戦闘について、「今もっとも必要なのは戦車だ。西側の近代的な戦車の供給について交渉している」として、戦車の供与を強く訴えました。
また、ゼレンスキー大統領は「私はドイツのリーダーシップの強さは変わらないと信じている」と述べ、ドイツが主力戦車「レオパルト2」を供与することに強い期待感を示しました。
20日にはアメリカが主導して、欧米各国のウクライナへの軍事支援について話し合う会合が開かれることになっていて、ドイツが戦車の供与を決めるかどうかが焦点となっています。