欧米各国 ウクライナへの支援協議へ ドイツ製戦車の供与が焦点

ウクライナへの軍事支援を巡り、欧米各国は20日にドイツで会合を開く予定で、ドイツ製の戦車の供与が決まるかが焦点となります。また、イギリスやバルト三国などヨーロッパ11か国の代表も軍事支援を強化していくとする共同声明をまとめました。

アメリカのオースティン国防長官とドイツのピストリウス国防相は19日、首都ベルリンで会談し、会談では攻撃能力の高いドイツの戦車「レオパルト2」をウクライナに供与するかどうか協議したものとみられます。

20日にはドイツ西部で欧米各国がウクライナへの軍事支援を話し合う会合が開かれる予定で、ドイツ側が供与を決めるかどうかが焦点となります。

また、イギリスやポーランド、それにバルト三国の国防相などヨーロッパの11か国の代表は19日、エストニアの首都タリンで会合を開き「ウクライナを防衛するため、前例のない軍事的供与をしていく」とする共同声明を発表しました。

声明ではドイツで開かれる会合を念頭に「なるべく早くそれぞれの支援を実行に移すよう要請する」と強調しています。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は19日、ウクライナへの軍事支援をめぐり欧米側が戦車の供与などを議論していることについて「紛争の性質を新たなレベルに引き上げることを意味する。世界やヨーロッパの安全保障にとって良い兆しとはならない」と述べ、強くけん制しました。