アサヒビール 神奈川 南足柄の工場で製造終了 今月末に閉鎖

アサヒビールの国内の主力工場として、20年余りにわたり「スーパードライ」などの製造を続けてきた、神奈川県南足柄市にある工場が、新型コロナウイルスの感染拡大による需要の落ち込みなどから、工場を閉鎖することになり、19日で製造を終了しました。

南足柄市にあるアサヒビールの神奈川工場は、平成14年、首都圏向けの供給拠点として「スーパードライ」などの製造を始め、ピークだった平成17年には大びん20本を1箱と換算しビールなど1500万箱余りを出荷する、国内の主力工場でした。

しかし、新型コロナウイルスの影響で業務用のビールの消費が落ち込んでいることや、いわゆる「ビール離れ」や人口の減少も続き、去年は1200万箱余りまで減少していました。

今後、国内市場の拡大が見込めないことから、今月末で工場を閉鎖することを決めていて、19日は最後のビール製造が行われました。

工場では、機械が最後のビールを缶に詰め終わると、従業員たちが缶ビールが箱詰めされ出荷に向けて準備される様子を見送りました。

アサヒグループジャパンの濱田賢司社長は「国内のビール市場は中長期的には販売数量が横ばいか微減になると考えられ、苦渋の選択をした。関係者の皆様に支援いただいたことに感謝申し上げる」と話していました。

工場の閉鎖後、従業員はほかの工場などに配置転換するということです。