ドイツ 国防相交代 ウクライナへの軍事支援協議の会合を前に

ドイツのショルツ首相は言動が批判されて辞意を表明した国防相の後任に実務能力に定評のあるベテランの政治家を起用し、今週、欧米各国がウクライナへの軍事支援を話し合う重要な会合がドイツで開かれるのを前に混乱を避けるねらいがあるとみられます。

ドイツのショルツ首相は17日、ロシアのウクライナへの軍事侵攻をめぐる発言などが不適切だとメディアなどから批判され16日に辞意を表明したランブレヒト国防相の後任に北部ニーダーザクセン州政府のピストリウス内相を起用すると発表しました。

ピストリウス氏は62歳。

ショルツ首相と同じ政権与党の社会民主党に所属し、2013年から州政府の内相を務めたことから、経験が豊富で実務能力が高いと評価されています。

ショルツ首相は記者会見で起用の理由について「安全保障政策に詳しく、この転換期における重大な任務に求められる強さと冷静さを備えている」と述べ、手腕に期待を示しました。

ドイツでは今週20日に欧米各国がウクライナへの軍事支援について話し合う重要な会合が予定されていて、ドイツがイギリスに続き戦車の供与に踏み切るかどうかが注目されています。

ショルツ首相としては会合を前に後任の国防相を起用することで混乱が生じるのを避けるねらいがあるとみられます。