都内大学病院コロナ病棟で看護師不足 第8波の感染で欠勤相次ぐ

新型コロナウイルスの「第8波」で、都内の大学病院ではスタッフの感染による欠勤が相次いで、新型コロナの専門病棟で働く看護師が不足し、確保している病床の7割ほどしか入院患者を受け入れられなくなっているところもあります。

東京 板橋区にある日本大学医学部附属板橋病院は、中等症や重症の患者に対応していて、これまでの感染拡大の際には、ほかの病棟を一時的に閉鎖してコロナ対応に当たる看護師を確保し、コロナ病床を最大で60床確保してきましたが、今回の第8波ではスタッフの感染が相次ぎ、コロナ病床すべてを稼働させられない状況になっています。

病院では、先月下旬には消化器内科の入院病棟を閉鎖し、コロナの専門病棟で勤務できる看護師を27人から51人に増やしましたが、感染して欠勤している看護師は病院全体で12日時点で48人に上り、これ以上、増やすのは難しいということです。

このため、新たな入院患者の受け入れが難しくなっていて、確保している病床のうち、実際に稼働しているのは43床ほどと、およそ7割にとどまっています。

病院でコロナ患者の治療に当たっている、林健太郎医師は「コロナの感染力が強く、多くの医療スタッフが家庭内感染などで業務につけない状況だ。コロナ以外の一般診療も、ぎりぎりで維持している状況で、コロナ病床をフル活用できない状況は今後も続くだろう」と話しています。