ビール系飲料 去年の大手販売実績 業務用回復で3社前年上回る

大手ビールメーカー4社のビール系飲料の去年の販売実績は、コロナ禍で落ち込んだ業務用が回復傾向となったことから、3社が前の年を上回りました。

大手ビールメーカー4社は、ビール、発泡酒、それに第3のビールについて、13日までに去年1年間の販売数量や売り上げを発表しました。

それによりますと、前の年に比べて
▽アサヒビールが10.1%
▽サントリーが5%
▽サッポロビールが3.2%
それぞれ増加しました。

背景には前の年に大きく落ち込んだ、飲食店向けを中心とした業務用の販売が、コロナ禍での行動制限が減り、回復傾向となったことなどがあります。

一方、キリンビールは家庭用の販売割合が大きいことなどから、前の年より2.5%減少しました。

また、各社の推計によりますと、去年は市場全体で、2004年以来18年ぶりに前の年を上回ったということです。

ただ、ことしは人口の減少や物価高の影響などもあり、去年を2%から4%ほど下回ると見ています。

記者会見したアサヒビールの塩澤賢一社長は「ことしはコロナ禍前の2019年と比べて10%台半ばの落ち込みにとどまると見ている。ただ、その先の回復は業務用の販売がどれだけ戻るかにかかっている」と述べました。