IEA クリーンエネ技術の市場規模 “2030年までに3倍以上に”

IEA=国際エネルギー機関は、太陽光パネルや、EV=電気自動車などクリーンエネルギー技術の市場規模は、2030年までに現在の3倍以上にあたる年間およそ6500億ドル、日本円で84兆円余りに拡大するという見通しを示しました。

IEAが、12日に発表した報告書によりますと関連する製造業の雇用も、現在の2倍以上にあたる1400万人近くまで増えると予想しています。

一方でクリーンエネルギー技術の原料や製造技術が一部の国に集中していると指摘し、このうちEVのバッテリーの原料となるリチウムは、オーストラリアとチリ、中国の3か国が全体の生産量の9割以上を占めているとしています。

また、太陽光パネルやEVのバッテリー、風力発電機の部品などの製造はいずれも中国が主要なシェアを占めているとしています。

IEAは「ヨーロッパのロシア産ガスの依存に見られたように、1つの国や貿易ルートに依存しすぎると、重い代償を支払うリスクがある」と指摘し、供給網の多様化に向けて各国がクリーンエネルギー技術の製造拡大に取り組むよう求めました。