
台湾 軍将校をNATOの大学に定期的に派遣
台湾国防部は11日、空軍の訓練をメディアに公開した中で、イタリアにあるNATO=北大西洋条約機構の大学に将校を定期的に派遣していることを明らかにしました。
公開されたのは北部の新竹にある空軍基地の訓練で、フランス製のミラージュ2000戦闘機が発進する様子や、機体に搭載するミサイルなどの撮影が許可されました。
基地に所属する将校3人への取材も認められ、このうち呉邦彦中佐がおととしの半ばから去年の初めまで、イタリアにあるNATO国防大学に派遣されていたことを明らかにしました。
呉中佐は「6か月間、NATOの加盟国やパートナー国からの派遣生と同じカリキュラムに参加した」と述べました。
軍事的な交流ではなく、国際情勢に関する学術交流で、ロシアとウクライナの関係やインド太平洋地域についての討議などを行ったとしています。
また、呉中佐は「国防部の計画に従い、毎年1人が選ばれてこのカリキュラムを受けている」とも述べ、派遣は6、7年前から行われていると明らかにしました。
台湾軍がアメリカ軍と交流していることはよく知られていますが、NATOと定期的に交流しているとあえて明かすのは珍しいことです。
台湾には、先週、NATOの前の事務総長のラスムセン氏が訪問して蔡英文総統と会談したほか、記者会見を行い「台湾の自衛力向上のため、合同軍事演習などが非常に重要な手段だ」と提言しています。