
護衛艦事故 スクリューの羽根の一部脱落で油漏れ 船体に亀裂も
海上自衛隊の護衛艦が、山口県沖の瀬戸内海を航行中にスクリューが故障した事故で、船体を詳しく調べた結果、スクリューの羽根の一部がとれて、油漏れが続いているほか、船体の前方部分にも亀裂などができていたことがわかりました。護衛艦の移動については、見通しが立っていない状況です。
10日、護衛艦「いなづま」が、山口県の周防大島沖の瀬戸内海を航行中に、船体の後部にあるスクリューが故障し、自力で航行できなくなった事故で、海上自衛隊は、事故調査委員会を設置し、浅瀬の岩などに接触した可能性も含めて原因を調べています。
海上自衛隊によりますと、11日、隊員が潜水して船体を詳しく調べたところ、2つあるスクリューのうち、右側の羽根の一部が脱落していたことがわかったということです。
脱落部分からは、スクリューを動かすための油が漏れていたため、穴をふさいだものの、少量の油が漏れ続けているということです。
また、船体の前方部分にも亀裂やへこみが確認され「水中の障害物に接触した蓋然性が高くなった」としています。
海上自衛隊は、油漏れを防ぎ、海上保安庁と調整してから、護衛艦を移動させたいとしていますが、現時点で見通しは立っていないとしています。