【解説動画】プーチン氏 軍人を背景に異例の演説 そのねらいは

無残に破壊されたウクライナ ドネツク州のスケート場。
年末年始も関係なくロシア軍による攻撃は続きました。
それでも新年を前に人々は…。
シェルターにもなっているハルキウ州の地下鉄の駅の構内で、つかの間のひと時を過ごしていました。

一方のロシア側。
年明け直後、ウクライナ東部の支配地域にあったロシア軍の兵舎が攻撃を受けました。ロシア国防省は89人が死亡したとしていますが、当時、兵舎にはおよそ600人がいたという情報も伝えられています。
「大勢を1か所に集めていたことが被害の拡大につながった」。
ロシアの議員などの間では軍指導部への批判が相次いでいます。
戦果が必要なプーチン大統領。
軍や兵士たちを意識した行動を見せています。大みそか、ウクライナに隣接する南部の州にある軍の司令部にプーチン大統領の姿が。
「あなたたちは気骨があって信頼できる人だけど、まずは自分のことを大切にしてください」。
新年に向けた恒例のテレビ演説も、これまではクレムリンなどが背景でしたが…。今回は「軍」。侵攻を正当化し、国民に継続した支持と協力を求めました。「道徳的、歴史的正義はわれわれの側にある。家族や祖国のため前進し勝利しなければならない」。

ロシアのプーチン大統領 異例の演説のねらいは。
プーチン大統領は、極超音速ミサイル、「ツィルコン」を搭載したフリゲート艦の実戦配備を命令。「ツィルコン」は音速の9倍の速度で飛行し、射程は1000キロ。核弾頭の搭載も可能なことから、欧米各国をけん制するねらいがあるとみられます。
一方で欧米側はウクライナへの新たな軍事支援を相次いで表明しました。
アメリカは「M2ブラッドレー歩兵戦闘車」を50両。
機関砲などを備えていて、複数の歩兵を輸送しながら攻撃もできる装甲車です。ほかにも兵員を輸送するための装甲車も100両供与するとしています。

ドイツとフランスも装甲車を新たに供与することにしています。
ドイツは「マルダー歩兵戦闘車」と呼ばれる装甲車、フランスは「AMX-10RC」と呼ばれる装甲車などを供与するとそれぞれ発表しました。

欧米などが、かなり踏み込んだ支援を行った理由を、防衛省防衛研究所の兵頭慎治さんが解説でお伝えします。


(動画は17分30秒。データ放送ではご覧になれません)