【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(8日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる8日(日本時間)の動きを詳しくお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア国防省 “ウクライナ軍が攻撃してきたため反撃”

ウクライナ軍の参謀本部は「ロシア軍は戦車や迫撃砲による攻撃を続けた」と7日発表したほか、東部ハルキウ州のシネグボフ知事は7日夜「ロシア軍による攻撃で50歳の男性が死亡した」とSNSに投稿しました。また、南部ヘルソン州のヤヌシェビッチ知事も地元テレビに対して「午前中、へルソン市が砲撃された」と述べました。

これについてロシア国防省は、ウクライナ軍が攻撃してきたため反撃を加え、人員や車両に損害を与えたと主張し、停戦は事実上、成立しませんでした。

こうした中、首都キーウでは7日、ウクライナ正教会のクリスマスのミサが行われ、エピファニー首座主教は「敵は利己的で不誠実に平和を壊してウクライナのアイデンティティーを破壊しようとした」と述べました。

ゼレンスキー大統領「あらゆることばが見せかけにすぎない」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、7日に公開した動画の声明で「ロシアは停戦を主張したが、実際には彼らの砲弾がバフムトなどを襲った。世界はきょう、モスクワが発するあらゆることばが見せかけにすぎないことを、目の当たりにした」と述べました。

そのうえで「ロシアの占領者をウクライナの領土から排除し、ロシアがウクライナやヨーロッパ全体に圧力をかける機会をなくさなければ、停戦や平和は実現できないことが、改めて確認された」と非難しました。

ロシア主張の“一時停戦”成立せず 7日も激しい砲撃続く

ウクライナ東部のドネツク州でウクライナ軍が拠点としているバフムトの周辺では、7日も激しい砲撃が続きました。

ロイター通信が7日、バフムトの市街地で撮影したとする映像では、砲弾がさく裂する音が鳴り響き、住宅が建ち並ぶ一角からは黒い煙が立ち上る様子がうつっています。

今も市内に残る70代の女性は、プーチン大統領が一方的に宣言した停戦について「彼らは私たちをだましている」と話していました。

また、人道支援のボランティアとしてバフムトに入った30代の男性は「実際のところ停戦は成立せず、6日も多くの砲撃があった。ボランティアの車両も攻撃を受け、1人が死亡、4人がけがをした」と話していました。