土砂災害が発生した現場では、亡くなった人を悼んで花を手向ける人の姿が見られました。
現場を訪れた東京在住の杉田卓哉さん(49)は、土砂災害が発生したエリアに2棟の建物を所有していましたが、土砂によって2棟とも押し流されたということです。
杉田さんは所有していた建物を住宅などとしても使用していて時々訪れていたということですが、土砂災害が発生した当日はいなかったため無事だったということです。
7日、土砂災害が発生してから初めて現場を訪れた杉田さんは、亡くなった人を悼んで花を手向け、手を合わせていました。
杉田さんは「亡くなった人や遺族の人のことを思うとどんなことばをかけていいかわかりません。自分も土砂に巻き込まれていたかもしれないと思うと怖いと感じました。いたたまれない気持ちです」と話していました。

土砂災害1週間 再び災害起きるおそれで安全対策も 山形 鶴岡
先月31日、山形県鶴岡市で2人が死亡する土砂災害が発生してから7日で1週間です。現場では再び災害が発生するおそれがあることから、安全対策として斜面にブルーシートを張るための準備作業が進められています。
山形県鶴岡市西目で先月31日に起きた土砂災害では、2人が死亡し、住宅や空き家など合わせて17棟が倒壊する被害が出ました。
5日に行われた専門家などによる緊急の現地調査では、斜面に複数の亀裂が見つかるなど再び災害が発生するおそれが指摘されたことから、県は現場の安全を確保するための対策を進めています。
7日は、雨水や雪どけ水が土砂に入り込まないようにブルーシートを張るための準備として、立ち木を伐採する作業が行われました。
県によりますとブルーシートを張るのは高さおよそ30メートル、幅およそ100メートルの範囲で、10日ほどかけて張り終えたいとしています。
また、現場周辺では6世帯18人を対象に避難指示が継続されていて、避難生活が長期間に及ぶおそれが出ています。
このため県は土の動きを測る機器を設置したり、掘削を行って地下水の状況を確認したりして現場周辺の調査を行い、必要な安全対策を検討することにしています。