バイデン大統領は7日声明を発表し、下院議長に選出された共和党のマッカーシー氏を祝福しました。
この中でバイデン大統領は「私は共和党と協力する用意があり、有権者は共和党の側も私と協力すべきだという考えを先の中間選挙で明確に示した。議会下院の指導部が決まった今、そのプロセスを始めるときだ」として、共和党に対し党派を超えた協力を呼びかけました。
米議会下院 15回目の投票で決着 議長に共和党マッカーシー氏
議長が決まらない状況が続いていたアメリカの議会下院では、多数派を占める野党・共和党の下院トップが15回目の投票で過半数の票を獲得して議長に選出されました。
議長選出の投票が10回以上繰り返されるという164年ぶりの異例の事態は開会4日目に決着しました。
アメリカ議会下院は去年の中間選挙で野党・共和党が多数派を奪還しましたが、党下院トップ、マッカーシー院内総務の議長選出に党内の保守強硬派の議員らが反対し、議会が開会した3日以降、議長が決まらず、再投票が繰り返されていました。
共和党内で議員の説得が続けられた結果、議会開会4日目となった6日、13回目の投票で、これまで造反してきた20人の議員のうち14人がマッカーシー氏への支持にまわりました。
さらに議会休会を挟んで行われた15回目の投票で残る造反議員6人のいずれもが支持する議員を明らかにしなかったため、216票を獲得したマッカーシー氏が過半数に達し、7日、議長に選出されました。
マッカーシー氏は議長就任後の演説で「下院議長である私は所属政党にではなく、われわれの国に対して最大の責務がある。私はこの国のよりよい未来を実現するため情熱を分かち合うすべての人と協力していく」と述べました。
議長選出の投票が10回以上行われるという164年ぶりの異例の事態は開会4日目に決着し、ようやく議会が動きだしました。
ただ、マッカーシー氏は造反議員を取り込むため議長の解任を求めやすくすることに同意したため、保守強硬派の影響力がさらに増し、共和党内をまとめ切れずに議会運営が不安定になる可能性も指摘されています。