キーウの国立大学 ロシアによる攻撃で被害 講義はオンラインに

年末年始に相次いだロシア軍による攻撃で、ウクライナの首都キーウにある国立大学も大きな被害を受け、講義をオンラインに切り替えることになりました。

国立のキーウ大学によりますと、12月31日の午後、ロシア軍によるミサイル攻撃がありました。

大学のキャンパス内には、幅およそ5メートル、深さ数十センチの穴があき、近くにあるフェンスがなぎ倒されていました。

また、周辺にある建物のガラス窓はほとんどが割れ、校舎や学生寮など合わせて21の建物に被害が出たということです。

当時、大学には複数の職員と寮におよそ50人の学生がいたということですが、防空警報が出て全員、避難していたため、けが人はいなかったということです。

施設の復旧には半年ほどかかるということで、大学は講義をオンラインに切り替えるなどして対応することにしています。

修士課程で学ぶ男子学生は「大学への攻撃はひどいもので、ショックを受けました。ロシア側は軍事目標だけを攻撃していると言いますが、これは犯罪行為です。それでも大学で学び続けることを恐れてはいません」と話していました。

大学の副学長「どれだけ攻撃されても教育は止めない」

キーウ大学では、去年の4月と10月にも別のキャンパスがロシア軍による攻撃の被害を受けていて、フェデビッチ副学長は「国の未来を担う学生たちと、神聖な学びの場を攻撃するのは犯罪です。私たちはどれだけ攻撃されようとも教育を止めることはありません」と話していました。