【詳しく】WBC日本代表 大谷翔平や村上宗隆など12人を発表

ことし3月に開幕するWBC=ワールド・ベースボール・クラシックに臨む野球の日本代表メンバーの一部が6日、発表され、大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手や、プロ野球、ヤクルトの村上宗隆選手などあわせて12人が選ばれました。
このうち大谷翔平選手は日本代表のユニフォーム姿で会見に登場し「すばらしい選手が集まっているので優勝だけ目指して頑張りたい」と意気込みを語りました。

WBC=ワールド・ベースボール・クラシックに臨む日本代表のうち、6日、発表されたメンバーは次の12人です。

▼大リーグ、エンジェルスで投打の二刀流で活躍する大谷翔平選手。背番号「16」

ピッチャーは
▼大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手、背番号「11」
▼巨人の戸郷翔征投手、背番号「12」
▼ロッテの佐々木朗希投手、背番号「14」
▼オリックスの山本由伸投手、背番号「18」
▼DeNAの今永昇太投手、背番号「21」

キャッチャーは
▼ソフトバンクの甲斐拓也選手、背番号「10」

内野手は
▼西武の源田壮亮選手、背番号「2」
▼DeNAの牧秀悟選手、背番号「3」
▼ヤクルトの村上宗隆選手、背番号「55」

外野手は
▼ソフトバンクに移籍した近藤健介選手、背番号「8」
▼大リーグ、カブスの鈴木誠也選手、背番号「51」

以上、12人です。

このほかの代表メンバーについては1月下旬に発表される見通しです。

今後、日本代表は2月17日から宮崎市で強化合宿を行って調整を進め、3月9日に東京ドームで行われるWBCの1次ラウンド初戦に備えます。

大谷翔平「優勝だけ目指して頑張りたい」

大谷翔平選手は日本代表のユニフォーム姿で会見に登場し「すばらしい選手が集まっているので優勝だけ目指して頑張りたい」と意気込みを語りました。

大谷選手は、事前に栗山監督と交わしたやりとりについて明らかにし「直接アメリカで話しをしたときは、まだシーズン中だったので、WBC出場について考えることはあまりできなかったが、シーズンが終わっていろいろ考えたあと栗山監督に連絡させてもらった」と話しました。

プロ野球、日本ハム時代にも指導を受けた経験のある栗山監督の印象については「一人ひとりの選手と会話する監督だと思うので、数日でお互いを知ることをできる。集まる選手はなんの不安もなくプレーできるのではないか」と話しました。


また、今回の大会に大リーグから多くのトップ選手が参加する予定であることについて触れ「アメリカに限らずほかのチームもトップ中のトップの選手が集まっている印象を受けるので難しい戦いになると思う」と述べました。

そして「1人の野球ファンとしては見るだけで価値があるメンバーだなと思う」と話していました。

代表への合流時期については「日程的に壮行試合などにどのタイミングで出られるのか、はっきりしていないので、合流のタイミングはそれによって決まると思う。合流を早くすればいいと思えば早めに合流すると思うし臨機応援にやっていきたい」と話していました。

大谷選手はプロ野球の日本ハムでつけた「11」や大リーグのエンジェルスでつけている「17」とは異なる「16」の背番号をつける理由について、「背番号にこだわりはないが、前回のWBCに出られなかったのが一番かなと思う。それまでは日本代表でずっと16番をつけてきたので、自分にとって日本代表は16という印象が強い」と話しました。

栗山監督「日本の野球をやりきり必ずや世界一に」

栗山英樹監督は、代表選手12人を発表したあと「多くのすばらしい選手の中で、できるだけ世界一に近いチームを考えてきた。日本の野球がどこまで世界に通用するか、日本の野球をやりきりたい。皆さんに元気や勇気、子どもたちに夢を持ってもらえるように必ずや世界一になって喜んでもらえる野球をしていきたい」と意気込みを語りました。

また、理想とするチームやメンバーの選考理由について「見ている人を少しでも元気にできるようなチーム。日の丸の闘志を持った選手たちが集まって魂を感じるチームが理想だ。チームのバランスを考えてこういう形なら世界一に近づけるのではないかと思って選んだ」と話しました。

大谷翔平選手の起用方法について「大谷選手の使い方は球団との確認が必要になってくる」と述べるにとどまりました。

そして「信頼できるすばらしいピッチャーたちが集まってくれている。日本の野球はしっかり守ってチャンスをものにして勝ちきることがベースなので、そういったことを考えてチームづくりにあたる」と話していました。

ダルビッシュ有「チームを引っ張る投球できるよう準備」

大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手は「優勝して、日本の野球のすばらしさが伝えられるように全力で挑みます。世界一に向けて、チームを引っ張る投球ができるようにしっかり準備していきます」とコメントしています。

佐々木朗希「精いっぱいのピッチングできれば」

ロッテの佐々木朗希投手は「大変光栄に思います。日本の優勝のために自分ができる精いっぱいのピッチングができればと思っています。優勝に貢献できるよう頑張ります」とコメントしています。

山本由伸「全力で腕を振りたい」

オリックスの山本由伸投手は「選出していただき、とても光栄ですし、身が引き締まる思いです。大会へ向けてしっかりと調整をして、日本の世界一に貢献できるように全力で腕を振りたいと思います」とコメントしています。

村上宗隆「すごく憧れていた舞台 そこに立てるのはうれしい」

ヤクルトの村上宗隆選手はWBC=ワールド・ベースボール・クラシックに臨む日本代表のメンバーに選ばれたことについて、「小さい頃に野球をしていてすごく憧れていた舞台だったので、そこに立てるのはうれしいし、たくさんの子どもたちに夢を与えられるように頑張りたい」と話していました。

3月の開幕へ向けた調整については、「初めてなのでどう調整していくかわからないが、集中力や、試合に向けてのモチベーションを上げていくことが大事かなと思う」と話していました。

また大谷翔平選手など大リーグの選手とともに戦うことについては、「幸せで、経験できないことなので、楽しみだ。一緒にプレーをして、肌で感じて気になることは聞いていきたい」と期待感を示しました。

そして「とにかく勝ちにつながるように、守備でも走塁でも打撃でも、いろんなところで貢献できればと思う」と意気込みを示しました。

鈴木誠也「監督を胴上げする」

大リーグ、カブスの鈴木誠也選手は「前回大会では悔しい思いをしたので、今回こそは栗山監督を胴上げすることを目標に、侍ジャパンの世界一に貢献できるよう精いっぱいプレーしたいです」とコメントしています。

戸郷翔征「日本を背負って対戦するのが楽しみ」

巨人の戸郷翔征投手は、宮崎県の母校で行った自主トレーニングのあと、オンラインで報道陣の取材に応じ、WBCの出場について「名誉を手にした数々の選手が出る大会で、そこに出られることはすごく光栄です。ほかのチームも大リーガーが出場すると聞いているので、日本を背負って対戦するのが楽しみです」と意欲を見せました。

また、大谷選手やダルビッシュ投手など大リーグを代表する選手とチームメートになることについては、「こういう時じゃないと話す機会もないので、変化球の投げ方や調整の方法などいろいろと質問したい」と話していました。

WBCの日程は

WBCは3月8日に開幕し、日本は東京ドームで行われる1次ラウンドのグループBで3月9日に中国、10日に韓国、11日にチェコ、12日にオーストラリアと対戦し、上位2チームが準々決勝に進みます。

準々決勝は15日と16日に東京ドームで行われ、勝ち進むと準決勝と決勝はアメリカのフロリダ州マイアミで19日から21日にかけて行われる予定です。

連覇を目指すアメリカなど 豪華なチームを編成へ

WBCに向けては、連覇を目指すアメリカや2大会ぶりの優勝をねらうドミニカ共和国が大リーグのトップ選手を多くそろえた豪華なチームを編成する見通しで、世界一奪還を目指す日本の強敵となりそうです。

このうちアメリカは、エンジェルスの大谷翔平選手のチームメートでMVPを3回受賞しているトラウト選手が初めてWBCに参加してキャプテンを務めます。

ほかのメンバーも大リーグで実績を残している選手ばかりで、野手では昨シーズン、ナショナルリーグのMVPに輝いたカーディナルスのゴールドシュミット選手や、ホームラン46本でナショナルリーグのホームラン王を獲得したフィリーズのシュワーバー選手、それに通算ホームラン299本でサードの守備でも10年連続でゴールドグラブ賞を受賞しているカーディナルスのアレナド選手など強打者がずらりと並びます。

投手陣も、通算197勝のドジャースのカーショー投手や、通算195勝のカーディナルスのウェインライト投手、昨シーズン12勝をあげたヤンキースのコーテズ投手、33セーブをマークしてチームをワールドシリーズ優勝に導いたアストロズのプレスリー投手など実力者がそろっています。

パドレスのマルティネス投手や、カーディナルスのマイコラス投手など日本のプロ野球を経験して大リーグで活躍している投手もメンバーに入る予定です。

また、ドミニカ共和国の代表候補には、おととし、大谷選手との激しいホームラン王争いを制したブルージェイズのゲレーロ Jr.選手や、昨シーズン、アメリカンリーグの新人王に輝いたマリナーズのフリオ・ロドリゲス選手、それに、ガーディアンズのホセ・ラミレス選手やパドレスのマチャド選手とソト選手など強打者が名を連ねています。

投手陣も、昨シーズン、ナショナルリーグのサイ・ヤング賞を受賞したマーリンズのアルカンタラ投手、アストロズで17勝をあげたバルデス投手や11勝のハビエア投手などが候補に入っています。

このほか、2大会連続で決勝に進出しているプエルトリコやベネズエラなども多くの大リーガーが参加する見通しのほか、キューバも、亡命した大リーガーの参加が初めて認められ、今大会は大リーグの選手たちが多くのチームに分かれて、世界一を目指します。