米バイデン政権 不法入国 厳しく取り締まる政策を発表

アメリカで法的な手続きを経ずにメキシコとの国境から入国する人たちが急増している問題に対処するため、バイデン政権は新たに不法入国を厳しく取り締まる政策を発表しました。
一方、トランプ前政権との違いを打ち出すため、条件付きで一部の国からの入国は受け入れるとしています。

アメリカとメキシコとの国境付近には、中南米から入国しようとする人たちが押し寄せていて、バイデン政権によりますと法的な手続きを経ずに入国を試みたなどとして検挙された人の数は先月、最大で一日当たり9000人に上ったとしています。

こうした事態を受けて、バイデン大統領は5日、不法入国を厳しく取り締まる政策を発表しました。

それによりますと、不法に入国した人たちを即時に送還する措置について、これまで対象となっていた南米ベネズエラだけでなく、キューバや中米ニカラグア、ハイチにも拡大します。

一方、これらの4か国についてアメリカ国内に引受人がいることなどの条件を満たした人については、1か月で最大3万人を移民として受け入れるとしています。

人道的な観点を重視するバイデン大統領としては、移民について厳しく制限してきたトランプ前政権との違いを打ち出したい構えですが、国境管理が十分でないとの批判が高まっており、対応を迫られた形です。