「CES」 世界最大規模 テクノロジー見本市 米ラスベガスで開幕

世界最大規模のテクノロジー見本市がアメリカのラスベガスで始まりました。ことしは初めて人の安全や安心がテーマとして掲げられ、食料問題や環境問題の解決を目指す製品に注目が集まっています。

アメリカのラスベガスでは5日、国内外から3200社以上が参加し、世界最大規模のテクノロジー見本市、CESが開幕しました。

世界各国のITやテクノロジー企業が高精細のテレビや最新のスマホ、EV=電気自動車などを展示しています。

ことしは初めてイベントの共通テーマが掲げられ、「ヒューマン・セキュリティ」、人の安全や安心が選ばれました。

革新的な技術を便利なものや楽しいものに活用するだけでなく、食料問題や環境問題など地球規模の課題解決を目指すものにするというねらいがあります。
会場ではアメリカの農機具メーカーが、AI=人工知能を使って雑草だけを瞬時にカメラで見分け、農薬をピンポイントで散布できるトラクターや、スマホのアプリで無人で農作業ができるトラクターの一部を披露しました。

効率的に食料の生産を増やすのがねらいだということです。
また、アメリカのIT企業はメタバース空間でも匂いを感じることができる最新のVR機器を発表し、ストレスの緩和などに役立つとしています。

CESは今月8日まで開かれ、去年の倍以上にあたるおよそ10万人の来場を見込んでいます。

主催者「全ての人に安全安心を」

CESの主催者、CTA・全米民生技術協会のゲイリー・シャピロCEOは5日、開幕にあたって基調講演を行い、「今回初めてイベントにテーマを設けた。そのテーマとは、テクノロジーがいかにしてよりよい世界を作れるか、国連に関連する団体とパートナーシップを結び、『全ての人に安全安心を』というキャンペーンを支持することにした」などと述べました。