安倍元首相銃撃 容疑者を銃刀法違反などの疑いで追送検の方針

安倍元総理大臣が奈良市で銃撃された事件で、殺人の疑いが持たれている山上徹也容疑者について、警察が手製の銃を発射した銃刀法違反の疑いなどでも追送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材で分かりました。

去年7月、奈良市で演説中の安倍元総理大臣が銃で撃たれて死亡した事件で、警察は奈良市に住む無職、山上徹也容疑者(42)を逮捕して殺人の疑いで捜査しています。
警察は、銃撃で使った手製の銃の鑑定を行っていましたが、法律で規定された「拳銃等」にあたると判断したということです。

自宅からは、構造が似た少なくとも5丁の別の手製の銃などが押収されたほか、銃撃事件の前日、奈良市にある「世界平和統一家庭連合」、旧統一教会の施設が入った建物に向けて試し撃ちをしたと供述し、隣にある会社の壁に弾が当たったような跡が確認されています。

捜査関係者によりますと、警察は安倍元総理大臣への銃撃と旧統一教会の施設が入った建物に銃を発射したとする銃刀法違反や、銃を製造した武器等製造法違反などの疑いで追送検する方針を固めたということです。

山上容疑者は現在、鑑定留置をして精神鑑定が行われていて、検察は刑事責任能力があると判断し、勾留期限の今月13日までに殺人の罪で起訴する方針です。