ロシア 軍事侵攻 ゼレンスキー大統領「領土奪還へ国民結束を」

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、31日も各地を攻撃し、首都キーウでは1人が死亡、日本人1人を含む20人がけがをしました。ゼレンスキー大統領は、新年にあわせた演説で、領土の奪還を進める考えを強調し、国民に結束を呼びかけました。

ウクライナでは、31日午後、首都キーウなどでロシア軍によるミサイルなどを使った大規模な攻撃がありました。

キーウのクリチコ市長は、一連の攻撃で、市内で1人が死亡したほか、日本人のジャーナリスト1人を含む20人がけがをしたとSNSで明らかにしました。

朝日新聞社によりますと、けがをしたのは映像報道部の関田航さんで、滞在しているホテルの敷地内にいて、右足に軽いけがをしたということです。

地元のメディアは、南部のザポリージャ州やミコライウ州でも複数のけが人が出たと伝えていて、クレバ外相はツイッターで、「ロシアは住宅地に意図的なミサイル攻撃を行った。プーチンは人々を殺害することで新年を祝っている」と強く非難しました。

こうした中、ゼレンスキー大統領は31日の演説で「新年は、われわれの領土、捕虜になった兵士やこれまでどおりの生活を取り戻す年にしよう。そのために戦う準備はできている」と述べ、国民に結束を呼びかけました。
一方、ロシアのプーチン大統領は31日、ウクライナに接する南部ロストフ州にある軍の司令部を訪れ、「ただ戦い、前進しなければならない」と述べ、改めて攻撃を続ける姿勢を強調しました。