首都キーウにロシア軍攻撃 1人死亡 日本人1人含む20人けが

ウクライナでは12月31日も首都キーウなどでロシア軍による攻撃があり、キーウでは1人が死亡したほか、日本人のジャーナリスト1人を含む20人がけがをしました。

ウクライナでは31日午後、全土に防空警報が出される中、首都キーウなどでロシア軍によるミサイルなどを使った大規模な攻撃がありました。

ウクライナの地元メディアは、この攻撃で首都キーウの中心部にあるホテルや、教育施設などが被害を受けたと伝えています。

一連の攻撃についてキーウのクリチコ市長は、1人が死亡したほか、日本人1人を含む20人がけがをして病院に搬送されるなどしたとSNSで明らかにしました。

また、ウクライナの内相の顧問はSNSで、クリチコ市長の話として、けがをした日本人は、日本の新聞社に所属するジャーナリストだとしています。

ウクライナでは年末も各地のインフラ施設などが大規模なミサイル攻撃を受けて、電力不足がいっそう深刻化するなど、市民生活への影響が広がっています。

けがをした日本人は

朝日新聞社によりますと、ウクライナの首都キーウでけがをした日本人は、映像報道部に所属する関田航さん(36)だということです。

会社では、けがの程度など詳しい状況について確認を進めているとしています。

NHK取材班のホテルからも白い煙確認

爆発音のような音は、現地時間の31日午後2時ごろから少なくとも5回程度聞こえ、NHKの取材班がいるホテルからは、遠くに白い煙が上がっている様子が確認できました。

ウクライナでは31日も午後から全土で防空警報が出され、キーウでもクリチコ市長が市民に避難を呼びかけていました。

外務省 確認進める

外務省によりますと、現地の大使館員を病院に派遣するなどして確認を進めていて、日本人がガラスの破片などでけがをしたという情報があり、程度は重くはないとみられるということです。

イギリス国防省 新年の休暇期間も攻撃の可能性

戦況を分析しているイギリス国防省は31日「ウクライナの人々の士気を下げるため、今後、数日以内にロシアが攻撃を行う現実的な可能性がある」と指摘し、家族などと過ごす新年にあわせた休暇期間にもウクライナのエネルギー施設などに対する大規模な攻撃を行う可能性があるとの見方を示しています。