建築家 磯崎新さん死去 ポストモダン建築の旗手 国際的に評価

ポストモダン建築の旗手として注目を集め、「建築界のノーベル賞」とも呼ばれるプリツカー賞に選ばれるなど、国際的に高い評価を受けた建築家の磯崎新さんが12月28日、老衰のため、那覇市の自宅で亡くなりました。91歳でした。

磯崎さんは1931年に大分市で生まれ、1954年に東京大学工学部建築学科を卒業して大学院では日本を代表する建築家の丹下健三氏に師事しました。

1963年にアトリエを設立し、初期の代表作となる旧・大分県立大分図書館や北九州市立中央図書館など、地元の九州地方などで次々と建築物を手がけました。
また、1983年に完成した茨城県の「つくばセンタービル」は、画一化された近代建築への批判を込めたポストモダン建築の代表作とされ、国内外からポストモダン建築の旗手として注目されました。

このほか、ロサンゼルス現代美術館やバルセロナオリンピックの屋内競技場など世界各地で作品を手がけ、国際的に高い評価を得ました。

2019年には、建築界で最も権威ある賞で「建築界のノーベル賞」とも呼ばれるアメリカのプリツカー賞に選ばれ、「東洋が西洋文明の影響を強く受けていた時代に海外に出て、みずからの建築術を確立した真に国際的な建築家だ」と評価されました。

関係者によりますと、磯崎さんは今月28日、老衰のため、那覇市の自宅で亡くなりました。

91歳でした。