ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は30日、オンライン形式で会談を行い、日本時間の30日午後6時前に会談の冒頭映像が公開されました。
会談の冒頭、プーチン大統領は、「親愛なる友よ。来年春にモスクワを訪問するのを待っている。これは世界に関係の強さを示すものになるだろう」と述べ、習主席を来年の春にモスクワに招待しました。
また、プーチン大統領は「両国の軍事や軍事技術の協力はわれわれの国の安全や地域の安定を維持している。両国の軍の協力強化を目指している」と述べ、軍事面でのさらなる連携強化に意欲を示しました。
プーチン大統領は「地政学的な緊張が高まる中、ロシアと中国の戦略的な協力関係は安定の要因としていっそう重要になっている」とも強調し、ウクライナ情勢についてロシア側の立場を改めて説明し、中国側の理解や支援を取り付けたいものとみられます。
一方、香港メディアによりますと、会談の冒頭、習主席は「両国の包括的戦略パートナーシップと善隣友好協力の関係は発展の可能性を維持している。両国の貿易総額はすでに1700億ドルを超えており、われわれはさまざまな分野で協力の成果を収め、両国の友情と発展を推し進めることができる」と述べたということです。
習主席は、今月21日、ロシアの前の大統領で安全保障会議のメドベージェフ副議長と中国の北京で会談した際、ウクライナ情勢について「政治的な方法を通じて安全保障分野における共通の懸念を解決することを望む」と述べ、対話による解決が重要だとの考えを示していました。
プーチン政権は、アメリカなどと対立が深まる中、中国との戦略的な関係強化に強い意欲を示していますが、中国側がどのような態度を示すのか注目されます。

【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(30日の動き)
ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる30日(日本時間)の動きをお伝えします。
(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
プーチン大統領 習国家主席をモスクワに招待 オンライン会談で
30日もキーウに無人機による攻撃 市長
キーウのクリチコ市長は30日の夜明け前にも自爆型の無人機による攻撃がありすべて迎撃したものの落下してきた破片で、建物に被害が出たとSNSで明らかにしました。
ロシア軍 大規模なミサイル攻撃 ゼレンスキー大統領が強く非難
ロシア軍は29日、ウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行いました。
ウクライナ軍の総司令官によりますと、各地のエネルギー関連のインフラ施設に向けて空と海からあわせて69発のミサイルが発射され、このうち54発を迎撃したということです。
一連の攻撃を受けて、東部ハルキウ州のシネグボフ知事は、2人が死亡したと明らかにしたほか、首都キーウのクリチコ市長は、14歳の少女を含む3人がけがをし、落下したミサイルの破片で住宅や子どもの遊び場が被害を受けたとしています。
これについてゼレンスキー大統領は、29日に公開した動画で、国内のほとんどの地域で停電が発生しているとした上で「ロシアはこうしたミサイル攻撃を行うたびに、みずからを難局に追い込んでいる。彼らはこの恐ろしい戦争の最大限の罰を受けることになる」と強く非難しました。
一方、ロシアのプーチン大統領は29日、ロシア海軍の最新の原子力潜水艦などの進水式にオンラインで出席し「ウクライナへの特別軍事作戦などで得られた経験を考慮し、最新兵器を搭載するさまざまな艦船の建造を急いでいく」と述べ、欧米に対抗して海洋でも核戦力を強化する考えを強調しました。
また、ロシア大統領府は29日、プーチン大統領と中国の習近平国家主席が30日にオンライン形式で会談すると発表し、ウクライナ情勢をめぐるロシア側の立場を改めて説明して中国側のさらなる理解と支援を取りつけたいものとみられます。
ウクライナ軍の総司令官によりますと、各地のエネルギー関連のインフラ施設に向けて空と海からあわせて69発のミサイルが発射され、このうち54発を迎撃したということです。
一連の攻撃を受けて、東部ハルキウ州のシネグボフ知事は、2人が死亡したと明らかにしたほか、首都キーウのクリチコ市長は、14歳の少女を含む3人がけがをし、落下したミサイルの破片で住宅や子どもの遊び場が被害を受けたとしています。
これについてゼレンスキー大統領は、29日に公開した動画で、国内のほとんどの地域で停電が発生しているとした上で「ロシアはこうしたミサイル攻撃を行うたびに、みずからを難局に追い込んでいる。彼らはこの恐ろしい戦争の最大限の罰を受けることになる」と強く非難しました。
一方、ロシアのプーチン大統領は29日、ロシア海軍の最新の原子力潜水艦などの進水式にオンラインで出席し「ウクライナへの特別軍事作戦などで得られた経験を考慮し、最新兵器を搭載するさまざまな艦船の建造を急いでいく」と述べ、欧米に対抗して海洋でも核戦力を強化する考えを強調しました。
また、ロシア大統領府は29日、プーチン大統領と中国の習近平国家主席が30日にオンライン形式で会談すると発表し、ウクライナ情勢をめぐるロシア側の立場を改めて説明して中国側のさらなる理解と支援を取りつけたいものとみられます。
原子力潜水艦進水式 プーチン大統領 “海軍核戦力を大幅に向上”
ロシアのプーチン大統領は29日、ロシア海軍の最新の原子力潜水艦などの進水式に、オンラインで出席しました。
潜水艦は極東ウラジオストクに司令部がある太平洋艦隊に配備されるもので、プーチン大統領は、「ロシア海軍の核戦力を大幅に向上させる弾道ミサイルを搭載している。今後、こうした潜水艦を4隻、建造する」と述べました。
そのうえで「ウクライナの特別軍事作戦などで得られた経験を考慮し、最新兵器を搭載する様々な艦船の建造を急いでいく。海洋での国益を守り、ロシアの安全を確保するため、あらゆることを行う」と述べ、欧米との対立が深まる中、海洋でも核戦力を強化していく考えを強調しました。
潜水艦は極東ウラジオストクに司令部がある太平洋艦隊に配備されるもので、プーチン大統領は、「ロシア海軍の核戦力を大幅に向上させる弾道ミサイルを搭載している。今後、こうした潜水艦を4隻、建造する」と述べました。
そのうえで「ウクライナの特別軍事作戦などで得られた経験を考慮し、最新兵器を搭載する様々な艦船の建造を急いでいく。海洋での国益を守り、ロシアの安全を確保するため、あらゆることを行う」と述べ、欧米との対立が深まる中、海洋でも核戦力を強化していく考えを強調しました。
ウクライナ国防省“ロシアが意図的な挑発を行った可能性”
ウクライナ国防省は声明を発表し、ロシア軍によるウクライナへのミサイル攻撃を非難したうえで、「ロシアはベラルーシを戦争に引きずり込もうとしている。ロシアが巡航ミサイルを発射しベラルーシの上空で迎撃させるような意図的な挑発を行った可能性は排除できない。今回の件についてウクライナ側は客観的な調査を行う用意がある」とコメントしています。
ベラルーシ国防省“ウクライナ側から飛来の地対空ミサイル迎撃”
ロシアと同盟関係にあるベラルーシの国防省は、29日、ウクライナ側からベラルーシに飛来した地対空ミサイルを迎撃し、残骸が南西部のブレスト州に落下したと発表しました。ベラルーシの国営通信によりますと、けが人などの情報はないということです。
これについてベラルーシ外務省はウクライナの大使を呼んで抗議し事実関係の調査を求めたということです。
これについてベラルーシ外務省はウクライナの大使を呼んで抗議し事実関係の調査を求めたということです。
キーウ市長「ロシアは人々に苦難をもたらす」

撃ち落とされたミサイルの破片で負傷者が出た首都キーウのクリチコ市長は、29日メディアの取材に対して「キーウの方向に飛んできた16発のミサイルはすべて撃ち落とされたが、一部は落下し民間の建物を壊した。クリスマスや新年を迎えるこの時期に、ロシアは人々に苦難をもたらし、明かりや暖房のない暗い時間を過ごさせようとしている」と非難しました。
また「いま現在、キーウ市民の40%が電気を使えていない。復旧に向けて全力を尽くしている」と述べました。
また「いま現在、キーウ市民の40%が電気を使えていない。復旧に向けて全力を尽くしている」と述べました。
ウクライナで大規模攻撃
ウクライナでは29日、ロシア軍による大規模なミサイルなどによる攻撃があり、2人が死亡し、南部などではエネルギー施設に被害が出て電力不足がさらに深刻になっています。
ウクライナ軍のザルジニー総司令官は29日、69発のミサイルが飛来し、このうち54発を撃ち落としたとSNSに投稿しました。
攻撃による被害は各地で報告され、このうち、東部ハルキウ州のシネグボフ知事は男性2人が死亡し、1人がけがをしたとSNSに投稿しました。
また、首都キーウのクリチコ市長は、14歳の女の子を含む3人が負傷したほか撃ち落とされたロシアのミサイルの破片で、住宅や子どもの遊び場が被害を受けたとしています。
さらに南部オデーサ州ではエネルギー関連施設に被害が出たほか、西部のリビウでも大規模な停電が起きていて、エネルギーインフラを狙った攻撃で電力不足がさらに深刻になっています。
ウクライナ軍のザルジニー総司令官は29日、69発のミサイルが飛来し、このうち54発を撃ち落としたとSNSに投稿しました。
攻撃による被害は各地で報告され、このうち、東部ハルキウ州のシネグボフ知事は男性2人が死亡し、1人がけがをしたとSNSに投稿しました。
また、首都キーウのクリチコ市長は、14歳の女の子を含む3人が負傷したほか撃ち落とされたロシアのミサイルの破片で、住宅や子どもの遊び場が被害を受けたとしています。
さらに南部オデーサ州ではエネルギー関連施設に被害が出たほか、西部のリビウでも大規模な停電が起きていて、エネルギーインフラを狙った攻撃で電力不足がさらに深刻になっています。
プーチン大統領と中国の習近平国家主席 オンライン形式で会談へ
ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、プーチン大統領と中国の習近平国家主席が30日にオンライン形式で会談を行うと発表しました。
ペスコフ報道官は「最も差し迫った地域情勢について意見交換することがとても重要になるだろう」と述べ、ウクライナ情勢をめぐり、習主席に対してロシア側の立場を改めて説明し、中国側のさらなる支援と理解を取り付けたいものとみられます。
ペスコフ報道官は「最も差し迫った地域情勢について意見交換することがとても重要になるだろう」と述べ、ウクライナ情勢をめぐり、習主席に対してロシア側の立場を改めて説明し、中国側のさらなる支援と理解を取り付けたいものとみられます。