“コロナとインフル同時流行が現実味 警戒強めて” 都の専門家

新型コロナの感染状況などを分析する東京都のモニタリング会議で、専門家は「コロナとインフルエンザの同時流行が現実味を帯びている」と指摘したうえで、年末年始は警戒感が薄れるおそれがあるとして、定期的な換気などの対策を強めるよう呼びかけました。

都は28日、都内の感染状況と医療提供体制を専門家が分析・評価するモニタリング会議を開きました。

この中で、新規感染者の7日間平均は27日時点で1万7423人で、前週比でおよそ109%となり、9週連続で増加傾向が続き、減少の兆しが見られないと報告されました。

また、27日時点の入院患者数は4184人と、4か月前のことし8月下旬以来となる4000人台になるなど、通常の医療との両立に支障が生じつつあり、医療提供体制がひっ迫してきていると報告されました。

こうしたことから専門家は、4段階ある警戒レベルについて、感染状況は上から2番目を、医療提供体制は最も深刻なレベルをそれぞれ維持しました。

国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、インフルエンザの流行期に入ったことを踏まえ「年末年始は警戒感が薄れるおそれがあり、コロナとインフルエンザの同時流行が現実味を帯びている」として、暖房使用中の定期的な換気や場面に応じたマスクの着用など、対策や警戒を強めるよう呼びかけました。