「特定秘密」漏えい 漏らした内容にはアメリカ提供の情報も
海上自衛隊の1等海佐が、高度な情報保全が求められる「特定秘密」が含まれる情報をOBに漏らした問題で、漏らした内容には、アメリカ側から日本側に提供された情報が含まれていたことが防衛省関係者への取材で分かりました。
海上自衛隊の1等海佐は、情報業務群の司令を務めていたおととし3月、すでに退職していた元上司のOBに対して、特定秘密保護法で定められた「特定秘密」にあたる日本周辺の情勢に関する情報などを漏らしたとして、26日に懲戒免職されました。
この「特定秘密」には、アメリカ側から日本側に提供された情報が含まれていたことが、防衛省関係者への取材で分かりました。
主に日本周辺を航行している外国艦艇の位置などの情報だったということで、OB以外への漏えいは確認されなかったということです。
海上自衛隊トップの酒井良海上幕僚長は、26日の会見で「海上自衛隊の情報管理の信頼を損ねたことは間違いない。今後、関係国の信頼回復に真摯(しんし)に努めたい」と述べています。
今回の問題を受け防衛省は、再発防止策を検討する委員会を立ち上げ、来年3月までに具体的な対策をまとめるとしています。