献血者が減少 輸血用血液の安定供給できなくなるおそれも 広島

新型コロナの感染拡大を防ぐ行動制限がなくなり、旅行やイベントに出かける人が増える一方、広島県では献血をする人が減少しています。
広島県赤十字血液センターは、早ければ来月にも輸血用の血液を安定的に供給できなくなるおそれがあるとして、献血への協力を呼びかけています。

広島県には、献血を受け付ける「献血ルーム」が広島市内に2か所ありますが、ことしの秋ごろから献血をする人が減少しているということです。

先月1日から24日まででみると、1万人余りの計画に対し、実際に訪れた人は8200人余りにとどまったということです。

これについて、広島県赤十字血液センターは新型コロナの感染拡大を防ぐための行動制限がなくなったことや全国旅行支援が始まったことなどで、旅行やイベントに出かける人が増える一方で、献血への関心が低くなっているためとみています。

このままの状況が続くと、早ければ来月にも輸血用の血液を医療機関に安定して供給できなくなるおそれがあるということで、特に年末年始にかけて献血への協力を呼びかけています。

献血をした30代の男性は「患者さんの役に立てることがあればと思って来ました。皆さんにも時間がある時に気軽に来てほしい」と話していました。

広島県赤十字血液センター献血ルーム「もみじ」の松本佳子課長補佐は「皆さんの献血で助かる命があるので、多くの人に足を運んでいただきたい」と話していました。