アメリカで記録的な寒波 クリスマス前に市民生活に大きな影響

アメリカでは、記録的な寒波で広い範囲で吹雪や大雪となっていて、クリスマス休暇が始まるなか、空の便の欠航や大規模な停電が起きているほか、車の事故で死者も出るなど市民生活への影響が広がっています。

アメリカでは記録的な寒波に見舞われ、中部から東部にかけた広い地域で吹雪や大雪となっています。

アメリカの気象当局は大雪に関する警報などが発表されている地域にはアメリカの人口の60%、およそ2億人が住んでいるとしていて「命に危険が及ぶ寒さ」だとして警戒を呼びかけています。

アメリカメディアは、この寒波の影響で国内の空港を発着する空の便は23日だけで5000便以上が欠航し、ことしに入って最も多い欠航数だと伝えています。

また24日も1000便以上の欠航がすでに決まっていると伝えられ、クリスマス休暇が始まるなか大きな影響が出ています。

さらに南部テキサス州、東部メーン州やニューヨーク州など広い範囲で大規模な停電が発生し、100万世帯以上が影響を受けているとみられます。

各地で車の事故も相次ぎ、地元メディアによりますと中西部オハイオ州ではおよそ50台の車両がからむ事故が起きて4人が死亡するなど、全米でこれまでに少なくとも11人が死亡したということです。

非常事態が宣言されている州もあり、このうちニューヨーク州では、さらに天候が悪化すると予想されている25日ごろまでは移動を控えるよう呼びかけられていて市民生活への影響が広がっています。

一方、隣国カナダでも各地で雪が降っていて、地元のメディアによりますとオンタリオ州やケベック州で多くの停電が発生しているほか、各地の主要な空港で欠航が相次いでいるということです。