中国 新型コロナ感染急拡大 宅配サービスなど市民生活に影響

中国では新型コロナウイルスの感染が各地で急拡大していて、日本人が最も多く暮らす上海でも感染拡大の影響で宅配サービスに遅れが出るようになるなど、市民生活に影響が及んでいます。

中国では政府が今月7日に新型コロナウイルスの感染対策の緩和に踏み切ったあと各地で感染が急拡大しています。

このうち中国で日本人が最も多く暮らす上海でも先週に比べて感染者が増えていて、宅配サービスの配達員が不足し宅配便に遅れが出ているということです。

上海にある日本総領事館によりますと、日系企業などでも従業員の間で感染が広がっているということです。

ただ、感染対策の緩和で行動制限などがなくなったことから、生産ラインや物流に大きな影響が出ているといった情報は入っていないとしています。

一方、中国メディアによりますと河南省や山東省などでは公務員が感染するケースも相次いでいて、地元政府が行政窓口を閉鎖してオンラインで手続きするよう呼びかけているということで、各地で市民生活に影響が及んでいます。

また、内陸部・四川省の中心都市、成都市は22日の記者会見で、市内に300か所の発熱外来を設け、最も多い時で1日に4万2000人が診察を受けたと明らかにしています。

インド 水際対策を再び強化

中国や日本などで新型コロナウイルスの感染者が増加していることを受けて、インドは水際対策を再び強化することを決め、国際線で入国した乗客のうち2%を無作為に選んでPCR検査を行う措置を始めました。

先月、水際対策を大幅に緩和したばかりのインドでは今のところ大きな感染拡大は起きていませんが、マンスク・マンドビヤ保健・家族福祉相は22日の議会で「中国や日本、韓国などで感染が拡大している。新年を迎えるにあたり、マスクの着用や消毒、人との間隔を取ることを推奨する」と述べたうえで国内外の感染状況を注視していく考えを示しました。